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ミニブログを架け橋に

 

王焱=文

10月中旬、中国共産党中央宣伝部の王晨副部長は国家インターネット情報弁公室が招集した会議の席上、党・政府機関と指導者は積極的にミニブログを使い、市民の声に耳を傾け市民のために奉仕するチャンネルと手段を多様化して、権威ある情報をタイムリーに公表し、社会の関心に積極的に応え、政府の活動を絶えず改善しなければならないと指摘した。

現在、中国のネットユーザーは5億人近くに増加し、特にミニブログはユーザーの増加が最も速く、成長率は208.9%に達し、2010年末の6311万人から1億9500万人に急増した。この膨大な集団には、当然のことながら政府機関と幹部も少なくない。ミニブログのアカウント数が1億4000万を超えたあるウェブサイトの統計によると、政府機関と幹部のミニブログは9000を超えているという。

今年3月、新疆ウイグル自治区の張春賢・党委員会書記は実名でミニブログを開設し、ユーザーと交流し、最初にミニブログを公開した省クラスの党委員会書記となった。また6月には、浙江省党委員会組織部の蔡奇部長が親しみやすい語り口のミニブログで、100万人の「ファン」を持つ最初の省・部クラスの幹部となった。多くの地方政府はミニブログを通じて民衆と親しく接し、行政に関する意見を問っている。また中央から一部の地方の党・政府の学校ではミニブログをテーマとした教育・研修がすでに幹部たちの必修科目になっている。

2011年上半期にユーザーが1億9500万人に達したミニブログ。街角でも大々的にPR

メディアの利用者数が5000万人規模になるのに、ラジオは38年、テレビは13年かかったが、ミニブログはわずか14カ月だった。これまでの大衆メディアと違って、ミニブログで発信される話題について、ユーザーは自由にコメントし、転送することができ、より大きな社会的な動員力があり、さらに世論を形成することもある。米国のオバマ大統領、ロシアのメドヴェージェフ大統領、ドイツのメルケル首相、ベネズエラのチャベス大統領はじめ多数の国々の指導者はとっくにミニブログを国民と交流する窓口としている。インターネットの重要性がますます高まっており、社会とコミュニケーションを行う欠かせないチャンネルになっている現在、中国の政府機関や幹部たちも手をこまねいてこの陣地に参戦しないわけにはいかないだろう。政府機関、とくに民生と深くかかわる部門と幹部は開放的な姿勢で、自信を持って1本140字以内のつぶやきを書き、ミニブログを通じて、民衆に行政に関する意見を問い、ネット上の話題やユーザーの要望に適切に応え、民衆の合法的な権益を守るべきだ。

政府機関と幹部がミニブログを開設する際は、当然、流行に盲従せず、派手に立ち回って人気取りをせず、また「一時の気まぐれ」を避けなければならない。幹部の責任と良心をしっかりと守ることによって、将来の情報交流、社会の共同建設に向かって最適なルートを見つけ、最大限の調和のとれた社会の実現に貢献すべきだ。(『人民中国』2011年11月号より)

 

人民中国インターネット版

 

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