地下鉄6号線 車公荘駅(文化)
梅蘭芳大劇院
文・写真=李京艶
梅蘭芳大劇院前にある京劇の隈取をテーマにした彫像
京劇は中国戯曲の一種で、漢方医学や中国画と並んで中国の三大国粋と称されている。2010年には、「人類無形文化財代表作リスト」に登録された。
京劇芸術の大家である梅蘭芳(1894~1961)にちなんで命名された梅蘭芳大劇院は、古風さが漂う平安大街の一等地である官園橋の南東側に位置し、伝統文化と現代アートを結合し、京劇伝承者の切なる期待が託された京劇名作が上演される劇場だ。
梅蘭芳の銅像
中国国家京劇院に所属し、敷地面積は1万3000平方㍍余りで、地上5階と地下2階からなり、座席は980席が設けられている。演劇の公演以外でも展覧会、会議、音声・映像収録、京劇の芸術作品の撮影といった催しのための設備も兼ね備えており、観客に便利で行き届いたサービスを提供している。
大劇院の外観は現代的なデザインポリシーに基づき、鉄筋で支えられた扇形のフレームにガラスカーテンウォールで、流れるような躍動感とリズム感に富んだ建築スタイルが採用されている。ガラス越しに、皇室の気風を感じさせる中国ならではの赤い壁が見られ、夜になると放たれる輝きはまるで赤い水晶のようだ。
大劇院内のインテリアにも中国の伝統的な建築スタイルの精髄が取り入れられており、赤い壁にはめられた数十枚もの金色をした木製の円形レリーフは、200年にわたって受け継いできた京劇の精華を再現し、まるで世間に開放された芸術の門のごとく、歴史都市・北京で育まれてきた奥深い文化とさまざまな芸術を包含した京劇を人々に展示している。
梅蘭芳大劇院は、施設が充実しており、細部に至るまで芸術精神と文化的理念が表され、院内の広間や劇場、舞台の設計および設備の配置などいずれもオリジナリティに富み、中国の特色を際立たせ、観客に素晴らしい視覚・音響効果を提供している。同大劇院は京劇以外に、国内外のオペラ、現代劇、バレエ、コンサートなど各種のパフォーマンスに対応することができる。
作者は、中国戯曲学院付属中学演技科の教師・劉辰氏
京劇の芸術要素を示す「百福図」「百寿図」
所在地 北京市西城区平安里西大街32号(6号線車公荘駅H出口から東へ180㍍先にある官園橋の東南側の角。もしくは地下鉄2号線車公荘駅C出口を出てすぐ)
電話 010-58331288 58331388 (10:00-19:30)
人民中国インターネット版 2014年3月26日