現在位置: おすすめ
『人民文学』日本語版が創刊

 
 

昨年11月、中国で最も権威ある文学雑誌『人民文学』の日本語版として、最新中国文学を日本語に翻訳する雑誌『灯火(ともしび)』が創刊され、好調な売れ行きを見せている。

 

毎年、中国では多くの文学作品が発表されているが、その全貌を日本国内で知ることは難しく、さらにその最新作をいち早く知るためには、専門の翻訳雑誌の購読が一番だろう。刊行にあたって翻訳監修を行い、作品の選定にもあたった飯塚容・中央大学教授は「かねてから中国の現在の文学作品を日本に翻訳・紹介したいと思っていたが、日本の出版社からの出版はどうしても売れそうな作家の単行本になってしまう。また、色々な作家の作品を読みたいとなると、何冊も買わなければならない。そこで中国で発刊されている雑誌「人民文学」のように、様々な作品を紹介する雑誌があればと考えた」ときっかけを語る。また、「ここ数年の日中関係は、政治的緊張の影響を受けて良好とは言えない状態が続いているが、この局面を打開するために、文学の力は有効なのではと考えている。『灯火』が紹介する諸作品によって、日中間の相互理解が少しでも深まれば」と、文学が両国関係改善のきっかけになることも期待する。

 

 

創刊号には短編小説と詩の全20作品が収録されており、東京・神保町の内山書店など、中国専門書店で購入可能。今後は年1回の発行を目標としているという。

 

人民中国インターネット版 2016年5月4日

 

人民中国インタ-ネット版に掲載された記事・写真の無断転載を禁じます。 京ICP備14043293号
本社:中国北京西城区百万荘大街24号  TEL: (010)6831-3990  FAX: (010)6831-3850