リノベーションされて人気観光スポットに生まれ変わる中国の工場跡
1952年に創設された油脂を使った石けんなどを製造する化学工場跡に作られた「鄭州記憶1952油化廠クリエイティブパーク」は、夜になるとライトやネオンが輝き、文化クリエイティブグッズやストリートフードを販売する露店の周りは観光客で賑わいを見せ、野外に設置されたステージでは歌やダンスが披露されている。70年以上の歴史を誇った「鄭州油脂化学廠」は今、「歴史の記憶」と「ファッショナブルな消費」がコラボする河南省鄭州市の新たな文化ランドマークに姿を変えている。
「鄭州油脂化学廠」はかつて、同省最大の洗濯用品生産拠点で、2006年に閉鎖。その後は、「遊休スペース」になっていた。
2019年、政府が先頭に立ち、企業が参加し、市場が経営する形で、「以前の状態に戻すように修復する」をコンセプトに、約3年かけてリノベーションが行われ、今では「国家級観光・レクリエーションエリア」に生まれ変わり、1日当たり延べ3万人以上の観光客が訪れている。
現時点で、パークには、店舗約230店、マーケットの露店100店以上が出店している。今年の元旦に合わせた3連休には、観光客が延べ25万人以上訪れ、売上高は1100万元(1元は約22.3円)以上に達した。
中国各地では近年、工場跡といった工業跡地のリノベーションが、消費の新たなシーンを作り出すための一つの方向性となっている。
1958年に創設された内蒙古(内モンゴル)自治区包頭市の「包頭棉紡織廠」はかつてアジア最大の綿・紡績工場だった。時が移り変わるにつれて、工場は移転し、今では、染色工場とオフィスとなっていた建物が工業の雰囲気を残す建物として保存されている。
2024年末、「政府がプラットフォームを構築、市場が経営」というスタイルで、30年近く放置されていたこの工場は、半年かけてリノベーションが行われ、「包棉1958」をテーマにした文化エリアに生まれ変わり、公開された。
包頭市の市民・董翠娥さんは取材に対して、「ここに来ると、歴史あるものを見ることができるし、今の発展の様子、リノベーションの様子も見ることができる。子供の頃の記憶がよみがえり、感慨深い」と話した。
都市にある歴史ある工場や建築物は重みのある「工業遺産」であると同時に、都市の発展の過程において不可欠な歴史の記憶でもある。
人文と経済がダブルエンジンとなり、歴史ある工場が装いを新たにして、都市の発展に花を添えている。(編集KN)
「人民網日本語版」2026年2月2日