江沢民氏、「一国二制度」と祖国の統一を論述

 江沢民同志は第16回党大会の報告の中で「一国二制度」と祖国の統一について次のように述べている。

 われわれは引き続き「平和的統一、一国二制度」の基本方針をおよび現段階における海峡両岸関係を発展させ、祖国の平和的統一を推し進める八項目の主張を堅持する。一つの中国の原則を堅持し、「台湾の独立」、「二つの中国」、「一つの中国、一つの台湾」を作り出そうとするいかなる言論と行動にも断固反対する。いかなるものが、いかなる方式によっても台湾を中国から切り離そうとすることは決して許されない。

 一つの中国の原則を堅持することは、海峡両岸関係を発展させ、平和統一を実現するための基礎である。世界には一つの中国しかなく、大陸と台湾はともに一つの中国に属し、中国の主権と領土保全は不可分である。「台湾独立」、「二つの中国」、「一つの中国、一つの台湾」を作り出そうとするいかなる言論と行動にもわれわれは断固反対する。台湾の前途は祖国の統一にかかわっている。対話をくりひろげ、平和統一について交渉を行うことは、われわれの一貫した主張である。

 「一国二制度」は両岸の統一をめざす最善の方式である。両岸の統一後、台湾は現在の社会制度を変えることなく保ちつづけ、高度の自治を実施することができる。台湾同胞の生活様式は変わらず、その身近な利益は十分に保障され、永久に太平を享受する。

 2300万人の台湾同胞はわれわれの血のつながった兄弟であり、われわれほど平和的方式による台湾問題の解決を望むものはどこにもいない。われわれは引き続き「平和的統一、一国二制度」の基本方針を堅持し、八項目の主張を貫き、最大の誠意を持って、最大の努力を払って、平和的統一の前途をかち取るよう努める。われわれは決して武力行使の放棄を約束はせず、これは台湾同胞に向けられたものではなく、中国の統一に干渉する外国勢力および「台湾独立」を企む台湾の分裂勢力の画策に向けられたものである。祖国の統一の擁護は中華民族の根本的利益にかかわるものであり、中国人民は国家の主権と領土の保全を躊躇することなく守り抜き、いかなるものが、いかなる方式によっても台湾を中国から切り離そうとすることは決して許さない。

 国家は統一しなければならない、民族は復興しなければならない、台湾問題は無期限に引き延ばすことはできない。われわれは、すべての中華民族の子孫がともに努力することにより、祖国の完全統一は必ずや早期実現できるものと確信している。(『人民中国』インターネット版 2002年11月12日)