外資系企業で働く共産党員

 「天津経済技術開発区には、多くの外資が来て投資しているが、外資の経営者たちはみな、誰が共産党員かを識別する専門家になっている。彼らには奥の手があるのだ。それは従業員の中から共産党員を探し出すには、調査したり質問したりする必要はなく、『素質があって、仕事がよくでき、一生懸命に仕事をする人は、間違いなく共産党員だ』という一つの共通認識があるためだ」

 これは、新華社が報道した『外資の経営者の目から見た共産党員』の中のひとこまである。

 外資の経営者たちが自分の企業で働く共産党員を正しく見分けることができるということは、新たな歴史の時代においても、共産党員が依然、共産党員としての本質を保ち続けていることを示している。

 『中国青年報』の報道によると、天津関西塗料化工有限公司で党組織が設立された時、日本側の社長はそれについて直ちに意見を述べようとはせず、従業員の中で誰が共産党員かと尋ねた。中国側の代表は彼に「当ててご覧なさい」と言うと、彼は数人の名を挙げた。それはみな当たっていた。

 もともとこの会社は、アジア金融危機のため苦境に陥った時、まさにこれらの共産党員が先頭に立って市場の開拓に努め、新製品を研究開発し、企業を苦境から脱出させたのだ。共産党員の、苦しみに耐えてがんばり、滅私奉公する精神や率先垂範する役割が、ここに示されたのである。彼らの行動は、外資の経営者からの尊敬をかち得ただけではなく、彼らの心の中にも共産党員に対する深い印象を刻みつけたのだった。

 天津経済技術開発区では、共産党員はすでに、外資系企業が人材を募集する際、「最も歓迎される人」になっている。また、協力して事業を行う過程では「最も信頼できるパートナー」と見なされている。どうしてこのような局面を形成できたか、そのカギは、ここの共産党員が明確な目標を持っていたところにある。明確な目標とは、先進的な生産力を代表し、国家の経済発展に奉仕することである。

 外資系企業で働いて、外資が合理的で合法的な利潤を得るのを助ければ、外資がさらに投資するのを促し、国家の税収にもっと貢献させることができる。これも中国の経済発展に奉仕することである。事実もこのことを証明している。多くの外資系企業は、企業の効率と収益がよいため、続々と投資を増やし、生産の規模を拡大して、それによってこの地域の発展や就業機会の増加に、大きく貢献しているのである。 (『人民中国』インターネット版  2002年11月13日)