北京オリンピックの準備進む

 2008年に開催される北京オリンピック組織委員会の蒋效愚副主席は、中国共産党第16回全国代表大会(16大)の北京代表団に属する代表である。このほど『北京青年報』の記者が、2008年オリンピックの準備状況について、彼を取材した。

 蒋效愚副主席は以下のように述べた。

 ――江沢民同志が16大の報告の中で「2008年のオリンピックを立派に開催するよう努める」という要求を提起したが、我々がオリンピックを準備する過程での基本原則は、新機軸を打ち出し、開放的で、勤倹、清廉であるという精神に符合しなければならない。我々の総目標は、北京2008年オリンピックを、五輪史上もっとも出色のオリンピックにし、中国自身の特色のあるものにしなければならないということだ。オリンピックの開幕式にせよ、閉幕式にせよ、聖火リレーにせよ、オリンピック文化祭にせよ、それぞれの文化活動はみな中華民族の悠久の歴史文化を示すものでなければならず、また十分に現代の中国の先進文化の成果を反映しなければならない。これはすなわち中国と西洋の文化交流を実現し、人類文化の共同の優秀な成果を表現しなければならない、ということである。

 近代五輪はすでに100年余りの歴史を持ち、かなり規範化されたやり方ができ上がっている。我々は国際スポーツ社会の成熟したすべてのやり方を学び、参考にしなければならない。全世界の良い経験と我々が必要とする人材をすべて吸収し、中国の実際状況と結びつけて新機軸を打ち出さなければならない。北京が2008年オリンピックの招致の際に、「新北京、新五輪」のスローガンを提起したが、そこで強調されたのは、新しいものを創り上げる精神である。力量を集中して大事業を行うという我々の社会主義制度の体制の優位性を十分に発揮しなければならない。と同時に、対外開放し、国際的に通用している一部のやり方や管理のメカニズムを参考にし、応用しなければならない。

 ――我々がオリンピックを開催する際には、勤倹の原則に基づいて、お金をうまく使い、一銭たりとも無駄遣いせず、少ない投資で大きな効果をあげなければならない。オリンピックのさまざまな準備の仕事を公平、公正、公開的に行うのを保証するため、我々は今度のオリンピック組織委員会に、専門の会計監査部を作り、国家の関係部門も会計監査委員会を設立した。

 2008年までのオリンピックの準備の進展状況に関して蒋效愚副主席は、それを3段階に分けて行うと、以下のように記者に回答した。

 ――第1段階は、前期の準備段階であり、組織委員会の成立から2003年6月までの期間である。この期間に組織委員会は主に以下の仕事を行う。

 第1は、北京オリンピック組織委員会が「北京オリンピック・アクション・プログラム」を策定し、社会に発表する。これは、今後6年の準備の仕事の綱領的な文書となる。我々はオリンピックの開催を、首都の発展と現代化建設とに密接に結びつけなければならない。

 第2は、オリンピックの競技会場と設備の計画設計である。現在、主要なスタジアムや体育館の設計案は、国際的な入札を通じてすでに初歩的に確定し、建設用地の整備も順調に進んでいる。

 第3は、第29回オリンピックのシンボルマークのデザインの公募と選定である。この作業はこの10月末までに、すでに基本的に終わり、全部で1994点の作品が集まった。香港、澳門(マカオ)、台湾を含む中国国内のデザイナーの作品が83%を占め、外国からの作品は288点にのぼった。その中には日本の作品もある。国内外の有名な専門家や芸術家によって組織された選考委員会はすでに、第1回と第2回の選考を終え、現在、中国オリンピック委員会、国際オリンピック委員会、国家の関係部門の審査・決定と承認を待っているところだ。

 ――第2段階は、全面的な建設の段階であり、2003年7月から2006年12月末までである。オリンピックのスタジアムや体育館とそれぞれの施設の建設が全面的に始まる。オリンピック関連のマーケットの開発も始動する。その他の、警備、環境保護などの専門分野の仕事も逐次展開される。

 ――第3段階は、2007年から2008年のオリンピック開幕までで、試験運用や各種の準備の仕事はラストスパートの段階に入る。(本誌編集)

(『人民中国』インターネット版 2002年11月14日)