崔建紅さんは人当たりがよく、自己主張はあまりしない。18歳で武装警察に入隊したあと、取得していなかった中学の卒業資格を取り直し、強靭な意志でさらに勉強を続け、大学専門学校(短期大学)の卒業資格まで獲得した努力の人だ。

 巡査をしている今は、帰宅すると、テレビを見ながら妻と娘との雑談を楽しみ、一人で白酒をちびちびやって疲れをとるのが日課だ。休日には、かつての同僚と山登りを楽しむことが多い。

 管轄地域には、約800世帯、1500人が暮らす。巡査になってからの6年間、毎年2回の訪問調査を行い、流動人口を把握してきた。崔さんが仕事熱心だからだろう。同地域の刑事事件発生率は、他の地域と比べてはるかに低く、公安部(部は日本の省庁に当たる)から一等功労者として表彰されたこともある。


【AM8:15】

【AM8:50】

【AM9:30】


【AM11:00】

【AM11:30】

【PM1:30】

【PM2:30】

【PM7:00】
 

AM6:30〜7:25
 武装警察時代の習慣で、今でも毎朝約40分、ランニングをして汗を流す。巡査の制服に着替え、オートバイで出勤(派出所までは約30分)。

AM8:15
 会議室での全体会議。所長が点呼し、当日の任務を確認する。

AM8:30
 旧暦の大晦日のため、五華区政府の官僚が慰問に訪れ、崔さんらは整列して出迎える。20分の視察終了後、朝食として「米線」を食べる。「米線」は米をひいて粉にして、こねて麺状にした雲南料理。

AM9:00
 親しくしている住民から、大晦日の晩餐に誘われるが、家族で過ごす予定があるため、丁重に断る。

AM9:30〜
 管轄地域の住民家庭を訪問し、人口の流動情況を把握する。旅館やホテルの宿泊記録もチェック。年末に火災や窃盗事件が起きないよう、商店やレストランなどで注意を呼びかける。

AM11:00
 派出所に戻り、交通担当の警察官とともにオートバイ所有証明の手続きを行う。

AM11:30
 着古していない新しい制服に着替え、社区住民委員会主任とともに、かつて管轄地域に住んでいたお年寄りを慰問。崔さんから親切にされていた彼女は、年越しの度に再会を待ち望んでいる。

PM12:20
 同僚とともに、派出所の食堂で昼食。

PM12:40〜2:00
 昼休みを利用して、街に買い物に出かける。中国の伝統では、年越しに新しい服を着るため、服を選ぶ。途中でケンカに出くわし、仲裁に入る。

PM2:30
 一度職場に戻り、事務処理を終えてからパトロールを再開。出稼ぎに来ている労働者を中心に、身分証明書、臨時居住証などの提示を求める。

PM7:00
 帰宅。妻の両親宅に集まり、年越しの晩餐を食べる。大晦日は通常、半日の出勤。しかし巡査の崔さんは夕方までの仕事となった。(2004年4月号)

 

 

 
 
かばんの中身を
ちょっと拝見!
 
  警察業務日誌。毎日の業務記録を詳細に記入する。  

  定住人口の档案(保存書類)。巡査専用の記録用ノートで、変更があれば逐次修正を加える。
 
警察官証。
管轄地域の住民に配る緊急連絡カード。裏には、「警察官はあなたのそばにいる。あなたのために心配を取り除き、困難を解決したい」との言葉と、崔さんの名前、連絡先が印刷されている。

  運転免許証(駕駛証)。  
 
  ノキアの携帯電話。毎月、通話料金の一部が支給され、オーバーした金額は自分で支払う。私用もとがめられない。  
  キーホルダー。  
  必ず鉛筆やボールペンを数本持ち歩く。  
  雲南産のタバコ「雲煙」とライター。  
  管轄地域での業務の予定や記録をつけている個人用のノート(スケジュール帳)。  
 
 

 

プロフィール1959年、雲南省大理ペー族自治州賓川県生まれ。18歳で武装警察に入隊し、97年から警察官(巡査)。現在、雲南省昆明市の五華区永昌小区永昌派出所勤務。一つ年下の妻・朱麗華さんと、高校3年の娘・崔蕭瑜さんの3人家族。両親、2人の姉、2人の弟は賓川県に暮らす。