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『悪魔の飽食』、中国で公演

 森村誠一氏が原詩を、池辺晋一郎氏が作曲を担当した混声合唱組曲『悪魔の飽食』コンサートが8月25日、池辺氏の指揮のもと北京音楽庁で開かれた。このコンサートが中国で開催されたのは、1998年以来2回目。『悪魔の飽食』は、中国侵略期間、旧日本軍の731部隊が中国人やアジアの人々に対して行ったさまざまな戦争犯罪を明らかにし、日本人の歴史に対する深い反省や日中の平和友好を心から願う気持ちを表現していて、多くの中国人観衆を引き付けた。

 ある観客は、「この日本の友人が創作したコンサートは、歴史を反省する気持ちと平和を熱愛する精神に満ちており、彼らは日本社会の正義と進歩の力量を代表している。中日両国の人民が、うつくしい未来をともに築くことができるよう希望する」と感想を述べた。(写真・沈暁寧)

在華日本人反戦同盟の代表団が訪中

 反ファシズム戦争勝利60周年を記念し、中国日本友好協会の招待を受けて、在華日本人反戦同盟の代表団20人(名誉団長・前田光繁氏、団長・小林寛澄氏)が8月31日、中国を訪問した。

 代表団は盧溝橋にある抗日戦争記念館を参観したり、中国国際交流協会を訪問して、李成仁副会長と会談したりした。小林団長は、戦争が中国人民に多くの災難をもたらしたことを深く実感し、当時一緒に抗戦した中国の戦友をとても懐かしく思うと語った。李副会長は、「現在、中日関係には困難があるが、中国の対日友好政策は変わらず、両国友好の本質的なものも変わらない。歴史を正視してより良い未来を築こう」と述べた。(写真・王衆一)

中国駐日大使館で抗日戦争勝利60周年を記念

 中国駐日本国大使館で9月2日、中国人民抗日戦争・世界反ファシズム戦争勝利60周年の記念行事が開かれた。日本の政治、経済、文化各界の人士、華僑や中国人留学生の代表、一部の国家の駐日使節など、合わせて300人以上が出席。王毅・中国駐日大使は「歴史を銘記し、平和を維持しよう」という主旨の発言を行った。(写真・東京支局)

天安門で記念式典

 各界の人々は9月3日、天安門広場で開催された中国人民抗日戦争・世界反ファシズム戦争勝利60周年の記念行事に参加した。


 

北京平和の壁を除幕

 中国国内や国外22カ国から集まった第2次世界大戦の元兵士300人余りは9月2日、北京市の朝陽公園で、『北京平和宣言』の調印・北京平和の壁の除幕式典を開いた。平和の壁には中国語・英語・ロシア語・フランス語・スペイン語の5つの言語で『北京平和宣言』が刻まれている。

甲骨文字書道展を開催

 中国人民対外友好協会、中国殷商文化学会、日本北枝篆会など共催の「中国古代文字の起源――中日甲骨文・書道展示会」が、北京の中国国家博物館で開催され、中国人民対外友好協会の陳昊蘇会長や日本側代表の北室南苑氏などが開幕式で挨拶を述べた。

 同展示会は、漢字文化の至宝である甲骨文字をテーマとし、中日両国の古文字専門家や書道家が甲骨文字を模して創作した書道や篆刻の作品、甲骨文字発掘の写真など210点以上が出品された。

 2004年に日本の金沢市で開催され、高い評価を受けていたこの展示会は、北京での開催後、甲骨文の発現地である河南省の河南省博物館でも催された。(写真・楊振生)

中国が初めて鉄道株を対外開放

 今年6月に起工された武広(武漢―広州)高速鉄道が、国内外の公開選抜投資者に対して、240億元の社会資本の投資を求めることになった。鉄道幹線の融資に、外資を含む各種の資本開放が行われるのは、中国でも初めて。

 武広高速鉄道は、今年起工された中国の線路では最長で、投資額も最大となる客運専用線だ。全長989キロ、投資総額は約1166億元、2010年末に完成し、運用される計画である。

 専門家の予測によれば、今後15年間に、中国の鉄道建設は2兆元におよぶ投資が必要。平均して毎年およそ1300億元の投資が必要となるが、現在、鉄道投資規模は毎年わずか500億元。巨額資金の不足分が、社会資本に大きな投資の空間を与えている。(『中華工商時報』)

中国初の民営石油グループが設立

 中国で初めての民営石油企業グループ「長聯石油控股有限公司」(長聯石油)がこのほど、北京に設立された。これまで国営企業に独占されていた石油業に、民営資本が全面的に参入することを意味している。

 「長聯石油」は、多数の民営石油企業が共同で設立したもの。現在、50社近くの民営企業が株式参加し、登記資本は50億元。今後は、海外での石油探査に力を入れるとともに、大型国有企業、多国籍石油グループとの協力を通して、中国市場に石油資源を提供していくという。

 中国の石油産業は従来、中国石油天然気股?有限公司(中石油)、中国海洋石油総公司(中海油)などの国有企業に独占されていた。民営企業が参入する石油関連分野は、おもに精製、石油化学、販売に集中し、石油探査、採掘分野は、依然として国有企業の独占となる。長聯石油が本格的に市場競争に参加するのは、時期尚早といったところだ。(『新華毎日電訊』)

チケット半額で 映画市場を救う

 中国電影影院(映画・映画館)協会などの団体がこのほど、共同で「7月より映画館のチケットを毎週火曜に、半額割引にする」という優待措置を明らかにした。これまでに全国の44都市、168の映画館がこれを支持し、「火曜半額」活動を実施している。

 1990年代初め、中国の観客動員数は、1年間にのべ4500万人だったが、2004年にはそれが、のべ900万人に減少。ますます多彩になるテレビ番組やDVDなどの娯楽が、映画産業に大きな衝撃を与えている。そのため各大型映画館では、つぎつぎに優待措置をとり、映画館に観客を動員している。今回の活動は、参加した映画館がもっとも多いテストパターンでもある。

 活動をスタートしてから、各大型映画館ではいずれも火曜のチケット売り上げが大幅に伸びた。天津の一部の映画館ではさらに火曜と金曜の週2日、チケットを半額にしているという。(『中国婦女報』)

「第1回世界漢語 大会」を開く

 「第1回世界漢語(中国語)大会」が7月20日から22日まで、北京で開催された。66の国・地域の代表350人あまりが参加した。

 今大会のテーマは、「世界の多元文化構造のもとでの漢語の発展」。「多元文化交流と漢語の需要」「新時代における漢語教学の運用メカニズム」「国際第2言語の教育発展の前景」などの多くの問題について討論が行われた。

 また、大会に続いて「第8回漢語教学討論会」「海外漢学学術シンポジウム」「世界漢語教学展覧会」「第4回『漢語橋』世界大学生中国語コンテスト」など、一連の関連活動が行われた。(華夏経緯ネット)

「澳門歴史城区」 世界遺産リストに

 南アフリカで開催された第29回ユネスコ世界遺産委員会会議は7月15日、「澳門歴史城区」(マカオ歴史市街地区)などを、世界文化遺産リストに登録することを決めた。中国と西洋の文化の融合を示す歴史的な建築群、および関係する市街区であり、中国では31カ所目の世界遺産となった。

 歴史市街地区は、澳門の古い都市部を中心として、隣接する広場や街道、22カ所の歴史的・宗教的建造物が連なるエリア。有名な「大三八牌坊」(セント・ポール大聖堂跡)、「ナーザ廟」などを含む。それは、澳門の400年以上にわたる中国と西洋の文化交流の跡を保存し、中国国内に現存する中国・西洋建築のなかでは、もっとも古く、規模が大きく、完全に保存され、かつ建造物が集中した歴史市街地区となっている。(『北京日報』)

鯨井洪氏の油絵展 北京で開催

 反ファシズム戦争勝利60周年を記念して、中日友好協会と日本アジア・アフリカ・ラテンアメリカ連帯委員会などの協力のもと、日本の画家・鯨井洪氏の油絵展が8月8日〜14日、北京の中日友好協会で開催された。

 鯨井氏は、旧日本軍がアジア人民を侵略したことを非難するために力を注ぎ、多くの油絵作品を創作して、日本国内で大きな反響を引き起こしている。今回展示した10点余りの作品は、南京大虐殺や731部隊の人体実験など、一連の歴史題材を通して、第2次世界大戦中に日本軍国主義者が中国で行った残虐行為を明らかにし、平和と友好への強い願望を表現している。

 ピカソはかつて、スペイン内戦時のファシズムの暴行に抗議して名画『ゲルニカ』を創作した。日本にも各種の形式で戦争を反省する人がいるが、鯨井氏のように、被害国の国民の角度から多くの油絵を創作し、日本の侵略行為を提示することは珍しい。 (撮影・劉世昭)

人民元、2%引き上げ

 中国人民銀行(中央銀行)は、人民元の為替相場制度について、市場の需給を基礎とし、通貨バスケット制による管理フロート制を実行し、今後、米ドル単一通貨へのペッグ制を取らず、より弾力性に富むシステムを採用すると発表した。即日、人民元は米ドルに対して2%引き上げられ、これまで1ドル=8.277元だった元相場は、8.11元となった。

 また、現段階において、毎日の銀行間外国為替市場における米ドルの対人民元取引価格の変動幅は、引き続き人民銀行が発表する中間値の上下0.3%以内とし、他の通貨の変動幅も、同通貨の中間値の一定の幅内とすると発表した。

 人民銀行は今後、市場状況や国内外の金融情勢に合わせ、レート変動幅を適時に調整する。(新華社)

トヨタ環境保護賞 対象者の選定を開始

 中華全国青年連合会、中国共産主義青年団中央、トヨタ自動車が共同で設立した「中国青年トヨタ環境保護賞」の選定が正式に始まった。

 この賞は18〜45歳の中国の個人や団体を対象として、プロジェクトの助成や個人の表彰を行い、各種の環境保護や省エネの発明、教育、宣伝、監督管理活動などを奨励し、経済的に援助する。循環型経済の理念や操作性を備え、当地の環境対策の手本となることを求めている。

 各賞の褒賞は以下の通り。トヨタ特別賞(1件、自動車の大気汚染対策や省エネプロジェクトが対象):3年間で最高100万元の助成金。1、2、3等賞(合わせて10件):5万元以上の助成金。優秀賞(20件):日本への研修。

 募集・選定は毎年1回行われる。

 (写真提供・中国共産主義青年団中央)

北京五輪の馬術競技 開催地が香港に

 国際オリンピック委員会、北京オリンピック組織委員会、国際馬術連盟の協議により、2008年北京五輪の馬術競技会場がこのほど、北京から香港に変更された。これにより、北京五輪のすべての競技会場が最終的に確定。今後は、馬術競技の開催費や準備プランが、注目の焦点になるという。

 馬術競技の運営費は、これまで通り、北京オリンピック組織委員会が負担、競技場の提供にかかる費用は香港競馬会がまかなう。8億香港ドル(110億円あまり)の投資で競技場を改築する予定で、それによりハード面での要求を満たす。

 北京五輪では、北京、香港のほかにも国内5都市の分会場で、競技を同時開催することになっている。青島(ヨット競技)、天津、上海、秦皇島、瀋陽(サッカー予選)の5都市だ。(『北京青年報』)

宇宙育種衛星を開発へ

 中国は現在、宇宙育種衛星の開発を全面的に進めている。この技術を利用して、農作物の種子と微生物を200〜400キロの高空に打ち上げ、宇宙の特殊な環境の中で、地球上では作れない良質の新品種を育成する。(『北京青年報』)


 
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