[上海 生き生きガイドD]  
2010年の上海万博は今から――ようこそ中国へ  

文化・芸術の薫りを満喫
  上海は文化の発信地として名を馳せる。1920年代は著名な文化人が、そして今は世界中からクリエーターが集結する。文化的な古き良き上海の面影を偲び、現代的なアートの世界にどっぷりと浸かってみよう。

多倫路文化名人街
開放時間: 9時〜17時半 
交通: 地下鉄明珠線「魯迅公園」駅 
路線バス  18、21、939路
 

 多倫路は浦西地区の東北に位置する、長さ550メートルのL字型の通り。1920〜30年代、多くの文化人がここに移り住んだ。魯迅、茅盾、郭沫若など著名な文学者たちもここに居を構えた。そこで「中国現代文学の重鎮の街」と誉れが高い。

 貨幣博物館、箸収蔵館、毛沢東バッジ収蔵館、多倫路現代芸術館など、特色のある民間博物館や芸術館が数十館あり、思い思いの楽しみ方ができる。

 通り沿いにはイギリス、フランス、日本、オランダ、スペイン、イスラム式など異国情緒あふれる建物が20軒ほど建ち並び、歴史的価値が非常に高い。東側の永安里には石庫門(上海特有の共同住宅)が集中し、1930年代の上海のインテリたちが住んだ典型的な居住地。

 多倫路と周辺の山陰路、萵陽路、甜愛路一帯は、「近代都市歴史風貌保護区」に指定されていて、上海流建築の「露天博物館」と称される。


泰康路芸術街

 泰康路は浦西地区の南に位置する。1980年代はにぎやかな青空市場だったが、1998年以降、陳逸飛など著名な芸術家が相次いでここへやってきて創作活動をおこなった。するとそれにともない、ギャラリーやカフェ・バー、陶芸工房、雑貨ショップなどが次々にオープンし、泰康路はアーティスティックなストリートとして有名になった。

 泰康路ではぜひ「田子坊」を訪れてほしい。「田子坊」はもともと弄堂(上海の典型的な横町)の工場群であった。90年代に入ると、一部の空き工場を芸術家たちがアトリエに変え、クリエーティブな空間になった。今では米国、フランス、ベルギーなど十数カ国のクリエーターたちがアトリエやデザイン事務所を構えている。一般に開放しているところも多く、アート好きにはたまらないエリアだ。

 
開放時間:終日 
交通:路線バス41、128、43路


 
本社:中国北京西城区車公荘大街3号
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