【尚さんの一言】お客様の満足そうな顔を見るのがうれしい。だって、私ががんばった結果だもの。

  販売成績がそのまま収入に結びつく仕事だ。そこでプレッシャーは大きい。また、若いながらも店長として店を仕切っていかなければならないため、苦労も絶えないという。
 
  例えば、本店が抜き打ち検査にやってきたとき、あるスタッフの応答が基準のレベルに達していなかったため、尚さんは「店長賞」を逃した。さらに900元のペナルティーまでとられた。それでも、泣き出してしまったそのスタッフを慰め、一生懸命仕事するよう励ました。またあるときは、新人がお客さんと商品の質についてもめた。すぐに間に入ってとりなし、その場を収めた。このように、店員の手本となるような態度が求められている。

 仕事のプレッシャーを和らげてくれるのはプライベート。最近、3年間交際していた男性と結婚し、ますます充実している。夫は仕事の関係で週末にしか帰ってこられないが、その時間を大切にし、夕食の後、手をつないで散歩するのが最大の楽しみだという。


   
[AM8:00]
開店前に同僚たちと一緒に手話を学ぶ。耳が不自由なお客さんにもサービスできるようにというデパートの方針だ。
  [AM9:30]
まだお客さんが少ないので、店内の照明を調節。
 
   
[PM12:30]
昼休みを利用して来店したOLに、当店イチオシのワンピースをすすめる。
  [PM4:00]
手が空いた時間に化粧直しをする。これもこの仕事の大切なマナー。

 
   
[PM6:00]
カウンターで伝票を書く。中国のデパートは、売り場で書いてもらった伝票を持って支払い窓口に行くシステムがほとんど。
  [PM9:00]
退勤前の合間を利用して、新人スタッフに販売のノウハウを教える。
 

【職場拝見!】


「ONLY」はデンマーク発の服装ブランド。中国にたくさんの店舗を展開しており、若い女性に大人気だ。尚さんの勤める店舗は甘家口大廈(デパート)の中にあり、面積は100平方メートル。2000着以上の洋服を販売している。

 

持ち物チェック!

肩掛けバッグ(約400元)。22歳の誕生日に従姉が贈ってくれた。

化粧ポーチ。「ONLY」の店員は、ブランドのテーストに合った化粧を施さなければならないと求められている
 


 
同窓会名簿。こういった写真つきの名簿を作り、一人一人に配る学校もある


社員証



 
 

 

【プロフィール】 北京生まれ、22歳。中学校卒業後、デパートやスーパーマーケットで販売員を経験。2003年から「ONLY」の店長を務める。父親は建築会社の社員、母親はすでに定年退職している。夫は北京市公安局の特別警察隊員。

 
本社:中国北京西城区車公荘大街3号
人民中国インタ-ネット版に掲載された記事・写真の無断転載を禁じます。