メディアフォーカス MEDIA FOCUS
南風窓
回復してきた食糧生産

 2006年11月から、河南、山東、江蘇など各省の食糧の主要生産地では、食糧の価格が10%を超える速さで上昇を始めた。そのため、中央政府は、502万トンの在庫の小麦を放出し、価格の高騰を抑えた。中国の食糧にいったいどんな問題が起こったのか。

 10年来、都市化や工業化が進む中で、中国は600万ヘクタール以上の農業用地が他の目的に転用された。1億4000万の農民は、都市や町へ出稼ぎに行った。1998年以後、食糧生産は4年連続で減少し、これによって2004年には、中国は食糧の純輸入国になった。中国は食糧の需要を満たせなくなったが、これはある程度、農業と工業の間の矛盾が顕在化したということができる。

 米国の学者レスター・ブラウン氏はかつて、1990〜2030年の間に、中国は最大の穀物輸入国になり、これにより世界は食糧不足に直面すると予想した。しかし、中国は農業への対策をおろそかにしなかった。

 政府は立法を通じて耕地面積を1億2000万ヘクタール以上に維持し続けるとともに、農業税の免除や農村の環境改善などの措置によって、農民が落ち着いて暮らせるようにし、農業人口の総数を安定させる。同時に、科学技術によって食糧の生産量を高め、人口を抑制し、ロスを減少させた。

 ここ3年、中国の食糧生産は、プラス成長に戻った。食糧自給率は97%前後を保持している。中国は、自分自身の発展に取り組むと同時に、世界に対しても責任と義務を負っていることを忘れてはいない。

中国新聞週刊』
学歴で運命は変わらない?

 長い間、中国の人々は、大学に入ることこそ人生を良くする主な道だと考えてきた。大学に入れば、農村の子どもは都市生活に根をおろし貧困から脱出できるし、都市の子どもも良い仕事と給料を得ることができる、と信じてきた。

 しかし、この数年、大学卒業生が自ら職業を選ぶことができるようになり、大学が募集定員を拡大したのに伴って、こうした情況に変化が起こった。

 2006年、中国の大卒総数は413万人だったが、政府機関と国有企業や事業体の従業員はほとんど飽和状態だった。このため公務員採用の競争率は一時、42倍に達した。多くの学生が、自分の就職の理想を実現できないだけでなく、失業に直面する者さえいた。こうした現象をつくり出した原因の一つは、多くの人が同じ道、同じ人気の専攻、同じ高給のポストに集中したことにある。

 大学の学費は高くなるばかりだが、期待される収入や利益はそれに正比例して高くはなっていない。このため多くの都市の家庭では、ますます子どもが名門大学や人気の専攻に進むよう促している。一方、一部の農村の家庭は、子どもに早々と金儲けをさせるようになった。

 こうした現象に対し、北京大学社会学の銭民輝教授は、こう考えている。「もし都市部の中産階級が一定の財産を蓄積したなら、彼らの子どもは自分の好きな専攻を自由に選ぶことができるようになり、人気の専攻を、チャンスに恵まれない農村出身の学生に譲ることができる。こうすれば、就職難のプレッシャーも緩和されるだろう」


『新週刊』

「携帯人間」の出現

 1980年代、第1世代の携帯電話が中国に入ってきた。当時、多くの人から見れば、価格が1万元以上もする携帯電話は、通信機能の素晴らしさというより、富の象徴であった。技術の発展とともに、携帯は軽くて、おしゃれになったばかりではなく、通信や撮影、インターネットからの情報の取得などの機能も持つようになった。しかも価格は1000元ぐらいに下がった。これにより携帯は、本当に中国人の生活の一部になった。2006年、中国の携帯のユーザーは、4億4900万人に達した。

 上海復旦大学の調査によると、同大学の学生の70%が、常に携帯でショートメールを送受信し、人と交流している。携帯は、すでに日常生活の大切な道具となっている。都市の若者の中で、1人で2台以上の携帯を持つ人はまれではない。彼らは携帯で交流し、楽しみ、情報を保存し、生活を記録しているし、携帯の形や機能を競い合っている人たちさえいる。いったん携帯が故障したり、紛失したりしたら、社会から脱落してしまうような不安感を覚えて焦る人もいる。そうした人の中で携帯に頼りすぎる人は、「携帯人間」と呼ばれている。

 携帯の影響に対して、科学技術の発展がライフスタイルの進歩をもたらしたと賞賛する人もいるし、携帯でメールを打つことで親指は進化したが、口は退化したと批判する人もいる。また、ある人は「携帯人間」は、将来、機械が人間をコントロールする前兆だと心配している。いずれにせよ、携帯がどんなに新しいものになっても、それはただ、人間が社会とつながるのを助けるハイテクの道具にすぎない。

 

 
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