�@（前号に続き「右弓歩」の姿勢で、両拳を前へ突き出した形から）左膝を曲げながら体を後ろにひいて、重心を左足に移し、上体を左にまわす。右足もつま先をあげて左側にまわす。同時に、拳にしていた両手を開き、左手は頭の脇を通って弧を描きながら左側に動かす。両手はひじをやや曲げて体の両側に置く（手のひらは外側を向く）。左手を見る。

�A重心を右足に移し、上体をさらに左にまわす。左足を右足の内側に寄せ、つま先を地につける。同時に、両手は下に向かって弧を描き、胸の前で交差させる（左手が外側、手のひらは内側に向ける）。前方を見る。

�B右足で体を支え、左足は膝を曲げたまま持ち上げ、左前方にゆっくりと蹴り上げる。同時に、両手は手のひらを外側に向けながら、それぞれ左右にかき分け、ひじをやや曲げて体の両側に置く。左足と左手は上下の位置で相対する。左手を見る。

�@蹴り上げていた左足の膝を曲げて下ろし、右足に引き寄せ、上体を右にまわす。同時に、右手を「鉤手」（手首を下に折り曲げ、指先をそろえて物をつまむような形）にし、左手は手のひらを上に向け、弧を描きながら右側に下ろし、右肩の前まで持っていく（手のひらは右側に向ける）。右手を見る。

　�A右足の膝をゆっくり曲げて腰を落とす。左足は地面にそって左側（やや後ろ）に伸ばし、足の裏すべてを地につける（左足はまっすぐに伸びる）。同時に、左手は右の肋骨の脇に下ろす。右手を見る。

　�C左足のつま先を外側に開き、重心を左足に移しながら膝を曲げる。右足はつま先を内側にまわし、自然に伸ばす。上体を起こす。同時に、左手は引き続き前方上に突き出し、右手は「鉤手」のまま体の後ろでよじり、指先を上に向ける。左手を見る。

　�D上体を左にまわしながら重心を完全に左足に移す。右足を引きつけ、膝を曲げながら前に上げ、つま先を自然にたらす。左足だけで立ち、「左独立歩」（左足の膝をやや曲げて体の重心を安定させ、右膝を曲げて体の前で上げる）になる。同時に、左手は左腰の脇へ下ろす。右手は「鉤手」を開きながら体の側面にそって前へ上げ、目の高さに置く（手のひらは左側に向け、指先は上に向ける）。右ひじはやや曲げて、右膝と上下の位置で相対する。右手を見る。

　両足の付け根の力が抜け、上体は膝を曲げるのにともない、自然に下に沈むとイメージ。意念は左手の指先を貫き、勁点（力点）は小指の外側にある。

　体を起こすとき、頭が胸を、胸が腹を、上肢が下肢を引導し、下肢が上肢を促すとイメージし、一気に行う。右手を持ち上げるときは、手が膝を引導し、体全体を引きつけるように持ち上げる。勁点は両腕とつま先にある。