天津概況

天津の歴史

 「天津」という名称は、早くは1403年に現れ、それは「皇帝が通られた渡し場」という意味である。1404年、皇帝は天津に城壁と軍事施設を築き、「天津衛」と名付けた。これがもっとも早期の天津城だ。


 天津は、西洋近代文明ともっとも早く接触した中国の都市の1つである。1860年、通商港の開港が迫られ、天津は中国北部の開放の前衛地となった。天津は、当時の中国の第2の工業商業都市、北部最大の金融商業貿易の中心となった。


 1949年中華人民共和国の成立の後、天津は直轄市となり、1978年中国の「改革開放」政策の実施後、天津は対外開放沿海港として批准された第1陣の都市の1つとなった。


 2006年、天津海浜新区は、深圳経済特区、上海浦東新区に続き、地域に発展をもたらす新しい経済成長の最大の牽引力となっている。未来の天津は、経済、社会文明、科学教育が発展し、施設が整い、環境のすぐれた国際的な港湾都市となり、北部の経済の中心、エコロジー都市となることだろう。

基本情報

位置

 天津市は、中華人民共和国の直轄市。国家中心都市の1つ。環渤海湾地域の経済的中心地であり、中国北方最大の対外開放港である。首都北京市とは高速道路、高速直通列車、京津城際線によって2〜0.5時間以内で結ばれている。もとは海河の河港であったが、河口の塘沽に大規模な港湾やコンテナターミナル、工業地帯が形成されている。


気候

 天津はユーラシア大陸の東海岸部にあり、太平洋に面しているので、湿潤大陸モンスーン気候に属する。年間平均気温は11.4 ~ 12.9℃。最も暑い7月で平均26 ~ 27℃、最も寒い1月で平均マイナス4℃となっている。夏と冬の温度差が激しく、春と秋が非常に短い。年間平均降水量は550 ~ 680ミリでほとんど夏に集中している。従って、夏は蒸し暑く、夏以外の季節は非常に乾燥している。


自然資源

 天津濱海新区には、自然資源が豊富である。1214平方キロメートルの未耕作地、砂浜、塩田が開墾できる。また、渤海海域にある石油総量は98億トンに達している。調査の結果、石油32億トン、天然ガス1937億立方メートルが埋蔵していることがすでに明らかになっている。さらに、豊富な海洋資源があり、海岸線の長さは153キロメートルで、原塩の年生産高は240万トン。地熱の利用幅も広く、年間採掘量は2000万立方メートルに達する。また国家レベルの古い海岸や湿地の自然保護区と、150平方メートルの貯水面積があり、中国一の平原ダムを持っている。


人口、民族

 2012年末まで、天津の常住人口は1413.15万人である。天津は多民族の居住地であり、中国の56民族のうち、50民族が住んでいる。人口が最も多いのは漢族で、全人口の97%を占める。少数民族の人口は約30万人である。

 2012年10月まで、天津在住の日本人は3157人である。


友好都市

◎天津市

 神戸市(1973年6月24日)、三重県四日市市(1980年10月28日)、千葉市(1986年5月7日)、北海道函館市(2001年10月18日)

◎天津市和平区        兵庫県播磨町(1993年3月25日)

◎天津市薊県           福島県西郷村(1995年4月26日)


経済

 天津は渤海経済圏の中心に位置し、区域経済と中国経済の発展において重要な地位を占める。2014年上半期、全市GDPは7000億元を超えており、社会消費品販売総額と貿易輸出入総額はそれぞれ2000億元と600億米ドルを超えている。中国北部最大の沿海開放都市として、天津の発展は世界各地の投資家をひきつけている。2010年末まで、フォーチュン・グローバル500のうち143社が天津に投資している。


Q&A

外出時に身分証の携帯は必要でしょうか?

 外出の時には、必ずパスポート、運転免許証などの有効な身分証明書を持ち歩いてください。銀行での手続きの時や緊急の際などに必要とされます。


水道の水は飲めますか?

 天津の水道水は直接に飲用できず、煮沸のあとは飲用できます。ペットボトル詰めの飲用水は商店で買うことができ、ほとんどのホテルのゲストルームでも提供しています。レストランでは、熱いお茶を無料で提供していることが多く、特にお客からのリクエストがあれば、冷たい水を出します。


公共トイレの使い方は?

 多くの公共トイレは、和式の便器となっています。ほとんどのトイレにはトイレットペーパーが備え付けられていないので、持ち歩いてください。


チップの必要は?

 チップについては、観光ガイドや、ホテルのポーターはチップを受け取ります。レストランのサービスやホテルのゲストルームサービス、タクシーの運転手は特に決まりがなく、受け取らないことも多くあります。


天津で使われている計量単位は?

 天津のデパート、スーパーマーケットなどでは、キロとグラムが使われ、野菜市場などでは、中国の伝統的な計量単位である斤と両が使われます(1斤=10両=約500グラム)。


交通機関の利用方法は?

 【バス】バス乗車券の値段は1元または1.5元、エアコン付きのバスなら2元です。ほとんどはワンマンバスとなっていますので、小銭をあらかじめ用意したほうがよいでしょう。

 【地下鉄】天津地下鉄の運行時間は6:00~22:00、発車間隔は5~10分です。乗車券の値段は[1号線、2号線、3号線]5駅4区間以内:2元、6駅5区間以上、10駅9区間以内:3元、11駅10区間以上、16駅15区間以内:4元、17駅16区間以上:5元。[9号線]2元〜10元。[モノレール(単軌)]2元となっています。[天津地下鉄路線図をダウンロード]

 【タクシー】「津E」から始まるナンバープレートが正規タクシーです。最初の3kmまでは8元、以降1kmごとに1.7元が加算されます。低速走行や停車状態は、5分ごとに1メーター分の運賃が加算されます。また、利用車種などによって、料金が異なる場合もあります。