唐部長、イラク問題に対する中国政府の立場を表明


 唐家セン部長2月14日、国連安保理の外相級公式会合で、イラク問題に対する中国政府の立場を表明した。唐家セン部長の主張の要旨は次の通り。

 イラク問題はすでに重要な段階にきている。国際社会は国連の枠組みによるイラク問題の政治解決を希望しており、国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)と国際原子力機関(IAEA)の査察に大きな期待を寄せている。

 イラクは査察の重要性と緊急性を十分に認識する必要があり、より多くの実質的な協力を自発的に行っていくべきだ。(UNMOVICとIAEAの)両機関の責任者が再びバグダッドを訪問し、積極的な成果を収めることができた。

 イラク側は合意をできるだけ早く履行し、全面的かつ厳格に安保理決議を履行し、実際の行動で国際社会との協力姿勢を示す必要がある。また両機関が提出した問題点については、できるだけ早く回答してはっきりさせるべきだ。

 安保理1441号決議の履行は依然として国際社会が直面している重要な任務だ。安保理と両機関にはこの分野でやるべき仕事がたくさん残っている。中国は多くの加盟国の意見に同意している。査察活動は有効であり、その継続を支持する。1441号決議の履行のために、査察には時間を与える必要がある。

 イラク問題は湾岸地区の平和と安定だけでなく、安保理の信用と権威にも影響を与える。安保理は国連憲章の趣旨と原則に従い、責任を持ってイラク問題を適切に処理し、世界の平和と安全を守らなければならない。

 イラク問題解決に向け安保理は、査察活動に対する指導と支持を強化し、政治解決を促していかなければならない。査察強化は、問題を明らかにし、イラク問題を平和的に解決するために行なわれる。中国は査察団のスタッフや技術の増強案に賛成しており、両機関に対してスタッフや必要な技術を提供する用意がある。

 中国は文明大国であり、数千年の昔から「和を以って貴しと為す」という思想がある。平和と発展は世界の人々にとって共通の期待であり、安保理加盟国は最大限の努力をしなければならない。そして戦争回避に向けてあらゆる手段を講じる必要がある。政治解決のみが、国際社会の安保理に対する信頼と期待に応える道だ。

      (「人民網日本語版」2月15日より)2003年3月20日