政府、消費需要の拡大に力を入れる


 数日前に朱鎔基総理のおこなった『政府活動報告』中に「まず消費需要の拡大に努めるべきである。目下の状況にあっては、これは投資需要の増加よりもさらに重要である」という言葉がある。項懐誠が六日におこなった今年度財政予算報告の中では、長期建設国債の発行規模を昨年の1500億元から1400億元に減らす、と提起している。これは中国が1998年に積極的財政政策を実施して以来初めての国債発行規模縮減だ。

 全人代財政・経済委員会委員、経済学者の陸百甫さんは「もし都市の低所得者と農民の消費需要を真に引き出したなら、われわれ経済の二三十年にわたる高速発展を確保できる」と語る。陸百甫さんによれば、消費需要を拡大するには二つの方法がある。一は引き続き都市農村住民の、とりわけ低所得者の収入を増やし、諸公務機関勤務員と離職退職者の離職退職金を増加し、あらゆる方法を講じて農民の負担を軽減する。二は生産的角度から消費の要望を開発する。観光、教育、医療等の消費環境を改善し、消費政策を完ぺき化し、消費分野を拡大する等も含まれる。

 目下の主な問題は農民が金を持たないこと、と陸百甫さんは見る。「種々の方法を講じて都市の消費を促すのは良い。しかし、九億の農民に金がない。これでは消費は引き出せない」農民が一人平均十元ずつ使えば九十億元になる。したがって問題解決の根本的な道は、中小型の民営企業を発展させて、農村の剰余労働力を都市に移転さすところにある。陸百甫さんは、八年来、中国の中小企業の活力は絶えず高まってきており、これは目下のGDPが予期していた以上であることの主な原因だ、と強調する。

(本誌編訳 3月9日