劉慶峰代表――にわかにIT業界の"新星"


 劉慶峰さんは70年代の生まれで今年、ちょうど30歳。「若さが僕の資本」。劉さんがよく口にする言葉だ。「僕やチームメートはほぼ7、80年代の生まれです。小さいころ、生まれてからずっと、改革開放の新鮮な空気を吸ってきました。冒険する、刷新する、失敗を恐れない、夢を持つことが身上となりました」。

 劉慶峰さんは宣紙の古里として知られる安徽省県の出身。背丈、容貌は普通だが、才気煥発に溢れる人物だ。17歳で中国科学技術大学に入学、22歳の時に大学院に。その年、同大の音声技術プロジェクトの責任者に抜擢され、国の重点プロジェクトと自然科学基金プロジェクトを担うことになる。5年前、世界的に先端をいく中国語音声合成技術を開発。4年前には科学技術大学訊飛有限公司を設立、株価は時価300万元。3年前には、雑誌『計算機世界』が選ぶ「21世紀の中国に影響を与えるIT青年」に選ばれた。そして2年前。「新経済」や「新浪(sina)」などメディアから中国で最も資質を備えた新鋭人物に。昨年、運営する企業は中国語音声合成技術で世界最大のメーカーとなった。科学技術大学訊飛有限公司は聯想(レジェント)やインテルなど著名企業と資本提携して売上高は百倍、株価は時価3億元にのぼる。国内の音声合成技術分野では90%のシェアを握り、聯想や海爾など200社を超す内外企業とパートナー関係を確立、にわかに国内IT業界の"新星"となった。

 2003年1月20日、劉慶峰さんは第10期全国人民代表大会の代表に選ばれた。「代表になって一番強く感じたのは、これまでになく大きな責任感ですね。ソフトウエア業界が発展していく環境改善に向けて、何かをしたいと思っています」。劉さんは安徽省ソフトウエア企業家協会の副理事長を務める。2月14日にソフト関連の企業家を招いた座談会で、業界の提言と自身の思いを携えて全国人民代表大会に出席することを表明。「提出したいと思う議案は3つあります。第1は、地方が着実に実施している政策は中央と一致しなければならない。第2は、国がソフトウエア産業の目標を制定する際には、"脳みそを一打する"だけではなく、実情に立って考えてもらいたい。それに国は信用システムを確立する上で、透明度が高く、高インテリジェントなわれわれIT業界を突破口にすることができるのです」劉慶峰さんはこう強調した。
(「チャイナネット」より)2003/03/04