【張さんの一言】 「患者の診察、息子の養育、親孝行」これが私の最大の任務であり、楽しみです

 張煕さんは代々歯科医の家庭で生まれ育った。1922年、曽祖父が北京の天橋の近くに歯科診療所を開いた。現在は父親が3代目として受け継いでいる。

 父親は張煕さんにも歯科医になってほしいと願った。しかし張煕さんは当時、野菜の鮮度を保つ技術員として成功していたため、その研究を続けたいと考え、父親の願いを拒んだ。
 
 しかし父親はあきらめきれず、やはり歯科医になっている自分の弟などと一緒に、診療所の後を継いでほしいと何度も何度も頼んだ。張煕さんは悩んだ末、父親の要求に応え、仕事を辞めて医科大学へ入学した。

 現在はチェーン展開している私営の歯科医院で働く。予約患者の診察が終われば、時間は自由に使えるので、父親の診療所へ行って手伝いをする。
 
 数年前に離婚し、現在は1人で息子を育てる。息子が大学に入学したら、より高い学問や技術を身につけるため、さらに勉強したいと考えている。


   
[AM10:00]
父親を車で診療所へ送りとどけたあと、出勤する。



  [PM1:30]
予約患者の診察をする。患者の質問にも一つひとつ丁寧に答える。
 
   
[PM5:30]
予約患者の診察を終えたら、父親の診療所へ行き、会計を手伝う。



  [PM6:00]
医療器具を高温消毒する。歯科診療所にとって非常に重要な仕事だ。

 
   
[PM7:30]
診療所の仕事が済んだら、息子を連れて父親の家へ。父親と同居している兄家族も一緒に夕食をとる。

  [PM10:30]
帰宅して高校3年生の息子と一緒にインターネット。歯科の資料を探す。11時半、就寝。
 


【診療所拝見! 】


普通の住宅を診療所に改造した。面積は約15平方メートル。将来、自分が受け継いだら、場所を変えて経営規模を大きくしたいと考えている。

 

清掃用具
チェック!
 
 
書類や本を入れやすい大き目のバッグ。約1000元で購入。

 
診療所のために購入しようと考えている設備と薬品の資料
 
 
医師営業証と医師資格証。この2つがなければ医師として仕事はできない

芳根管長測定器。これで歯の根管の長さを測る。根管治療には欠かせない

歯科の専門書 。より深く勉強したいと考えているので、いつも携帯している

 
 
【プロフィール】 1973年、北京郊外の農村で生まれる。4人の姉がいる末っ子。87年、中学を卒業し、合弁の自動車組み立て工場で働く。97年、国家により、北京市西城区環境衛生局の下部組織に配属され、公衆トイレの清掃員となる。妻と小学1年生の娘との3人家族。(2006年5月号より)

 
本社:中国北京西城区車公荘大街3号
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