【劉さんの一言】感謝の心をもって世界を見れば、すべてがすばらしく思えます。

  読書が好きで、『路上』(ジャック・ケルアック著)の主人公ディーンや『ライ麦畑でつかまえて』(J・D・サリンジャー著)の主人公ホールデンのような、ありきたりの生活を嫌い、自分に合ったスタイルを選ぶ生き方に憧れている。竹炭の商売を始めたのも、金儲けのためだけでなく、平凡でありながら平凡ではない人生を送りたいと考えたから。単純かつ素朴で、自然体の暮らしを求めている。

 竹炭にはさまざまな効用がある。お米と一緒にたくと、美味しいご飯がたけるだけでなく、浄水、冷蔵庫の消臭、鮮度保持、クローゼットや自動車、部屋の除湿と消臭、そして安眠や保健などの効果もある。
 
 しかし竹炭の効用について知る人は、中国ではまだ少ない。劉さんもチャットで偶然知り、その驚くべき効用に興味を持って商売を始めたのだ。竹炭は地味で素朴ではあるけれども、陰ながらこの世界を美しくしてくれると信じている。 


   
[AM9:00]
出勤。北京郊外にある自宅から勤務先のマーケットまでは1時間半かかる。

  [AM10:00]
商品を並べ、販売の準備をする。

 
   
[AM11:30]
売り場が活気付いてくる。本日6人目の客である子ども連れの女性を接待。
  [PM1:30]
客がいないので、クロスステッチ製品を売る店のオーナーとおしゃべり。

 
   
[PM4:30]
同じく竹炭を売る人の経験を聞き、意見を交わす。
  [PM7:00]
マーケットの最上階にあるフードコートで夕食をとる。辛いもの好きの劉さんは四川の軽食を注文。

 
【職場拝見!】


劉さんは、北京市南部にある衣類や日用品などを扱う大型マーケットの中に店を出している。売り場はクロスステッチ製品を売る店の中にあり、毎月500元で店内の二つのカウンターを間借りしている。

 

持ち物チェック!

軽くて便利なズックのかばん(約100元)。
 
竹炭の商品説明書。客に商品を紹介するときに用いる
 
 
出庫票、領収書、電卓。劉さんにとっては必需アイテムだ

 
地下鉄のIC定期券。時間節約のため、よく地下鉄を利用する

 
小袋入りの竹炭商品。おすすめ品のサンプルを持ち歩いている。右のクローゼットの防湿用品は、主に日本に輸出されるという

 

 

【プロフィール】1977年北京で生まれる。97年に中等専門学校を卒業後、出版社などで図書出版の仕事をする。2006年から、浙江省産の竹炭の販売を開始。林業局と炭鉱で働いていた両親はすでに定年退職している。弟はレスリングの選手。(2006年8月号より)

 
本社:中国北京西城区車公荘大街3号
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