【楊さんの一言】早く家へ帰って妻や娘に会いたいという思いが僕の動力だよ。

 
  寡黙な人柄で、仕事に対しては非常にまじめ。施工現場に出たらまず、工事の進展とそのできばえをチェックする。どんな工事でも厳しく技術監督や資金管理を行い、手を抜いたことはない。今、担当しているのは北京銀行の1〜3階部分の内装工事で、百人以上の作業員を率いている。

 郷里の江蘇省金壇市は、多くの建築作業員を外地へ送り出す地として有名。「建築の郷」と呼ばれるほどだ。北京、上海、天津など国内の都市をはじめ、ナイジェリア、アルジェリアなど海外の建築工事にも参加している。

 金壇市の2005年の建築施工請負額は62億元、送り出した作業員数は6万人以上。このうち、北京にやってきたのは3万8700人で、北京の地域別作業員数で最も多かった。

 楊奕さんは北京生活が長く、一年に20日ほどしか郷里に帰れない。最大の願いは、故郷で安定した仕事を見つけ、家族と一緒に暮らすことだ。


   
[AM8:00]
施工現場で工事の進捗状況を確認し、作業員が磨いた床板を検査する。

  [AM10:00]
工事担当者と細かい点をチェックする。

 
   
[AM11:30]
作業員たちと一緒に、施工現場の臨時食堂で昼食をとる。
  [PM3:30]
忙しい仕事の合間をぬって居眠り。

 
   
[PM6:30]
夕食をとったあと、再び施工現場で仕事をチェック。
  [PM9:30]
他の技術員と施工図を見て、工事の進捗状況を検討。

 

【職場拝見!】


臨時の事務所。9平方メートルで、施工現場の地下3階に設置されている。工事の進捗状況によって、事務所の場所は変わる。

 

持ち物チェック!

会社から支給されたビジネスバッグ。持ち運ぶ物が多く、重いので、2、3カ月ごとにバッグを取り替える。

会社の公印。資金の受け取りや技術の認証の際に必要
 


 
施工図。工事の進捗状況をいつでも確認できるよう、持ち歩いている


メジャーなど測量の道具が入ったバッグ。これを用いて工事のできばえをチェックする



施工現場のパス
 
 

 

【プロフィール】江蘇省金壇市出身、36歳。金壇建築技術者養成学校を卒業後、地元の建築会社に勤める。1996年、北京に派遣され、施工現場の技術監督や経理を担当。妻は地元の注射器製造工場で働く。娘は小学校6年生。(2006年9月号より)

 
本社:中国北京西城区車公荘大街3号
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