【木さんの一言】講義、研究、雑誌編集をしっかりやり、生活を楽しんでいます。

   中国西南部辺境の高い山峡には、一本の曲がりくねった古道がある。かつては、雲南、四川、チベットを結び、インドやネパール、ミャンマーなどへ続いていた。馬を使って主に茶葉を運んだこの古道の歴史は、漢代まで遡ることができる。

 木霽弘さんの故郷・雲南省麗江は、古道沿いの重要な町であったため、木さんは幼い頃からこれにまつわる話を聞き、強い興味を抱くようになった。

 友人たちと一緒に、以前は「南方のシルクロード」と呼ばれていたこの古道の実地調査と研究を進め、1987年、「茶馬古道」という名前を提案。これは学術界でも承認され、広く使われるようになった。

 その後、5人の学者と馬で3カ月かけて2700キロの「茶馬古道」を調査し、それを本にまとめた。また、映画監督・田壮壮、作家・阿城とともにドキュメンタリー映画『茶馬古道―徳拉姆(ダラム)』を作った。この映画は2004年、全世界で公開された。


   
[AM8:00]
1年生に古代中国語を講義する。古代中国語の講義は毎週3回。毎回、2コマ続きの授業。
  [AM10:30]
帰宅の途中、受け持っている大学院生に出会う。学生の質問に丁寧に答える。
 
   
[AM11:30]
一緒に出版する予定の本について父親と話し合う。2人はこれまでに、雲南の歴史に関する書籍を5冊出版している
  [PM3:00]
ベランダに置いてある健康器具を使って体を鍛える。毎日の習慣だ。

 
   
[PM4:00]
近々、米国へ講義に行く予定があるため、市の出入国管理センターへ行き、パスポートの手続きをする
  [PM7:30]
北京からやってきた田壮壮監督を招き、『徳拉姆』第2編の撮影準備の相談をする。12時、就寝。
 

【書斎拝見!】


20平方メートルの書斎。内装には非常にこだわり、居心地のよい空間をつくり出した。1日の大半をここで過ごす。

 

持ち物チェック!

アウトドア用のバッグ(約1000元)。防水加工がされている上、非常に丈夫。

教師資格証書
 


 
ひげそり。会議などに参加する機会が多いので、いつも持ち歩いている。


数人の友人と一緒に出版している雑誌『プーアル茶芸』



ミノックスのカメラ(約5000元)。
 
 

 

【プロフィール】 1961年雲南省で生まれる。ナシ族。もとの名前は木継紅。81年に雲南大学中国語学部に入学。卒業後、同大学で講師に。現在は同大学教授、修士課程の指導教員。父親も同大学の有名な教授。 (2006年10月号より)

 
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