中国農村、SARS病例155例が認定、
大面積のまん延が出現せぬ


 新華網北京5月15日発 「国務院新聞事務室」が15日、記者会見で、発表したところでは、中国の農村は当面、一部の地域で少数の病例が発見されたほか、総体的には大面積のまん延は現われていない。4月26日から5月12日まで、中国は合計85の県、区でSARS病例が発見され、うち50以上の県で臨床診断病例が発見され、農村部ではすでに認定された病例が155例、
同期間、発病者総人数の6%前後を占めたことが統計で明らかになった。

 会議では、全国SARS防止治療指揮部農村グループのリーダー、農業部の劉堅副部長などは全国の農村部におけるSARS防止治療の状況を発表した。同氏は記者の質問に対し「現在、出稼ぎ労働者は1億人近くとなり、これまでの調査結果によれば、故郷へ帰還した人が800万人前後、うち400万人前後が季節的な帰還で、さらに400万人がSARSの影響で故郷へ帰った。現 在、出稼ぎ労働者の帰還問題はおおむね制御された」と答えた。

 同氏の話によると、現在、SARSの農村部へまん延するルートと危険性は確かに存在している。これについて、政府は都市部と農村部が協力して、多くの部門が共同で有効的な措置を取ることで解決している。

 SARS疫病情勢の緩和と農作シーズンの終了につれて、一部の出稼ぎ労働者はあらためて都市に引き返す状況も現われてきた。

 衛生部疾病制御司の斉小秋司長も会議においてSARSの農村拡散の制御に自信を持っていると述べた。「中国の農村部は過去数十年間にわたる建設により、すでに完全な医療予防システムを築き上げた。県には県病院と県疾病制御センター、郷には郷病院があり、全国の89%の村がいずれも村の医務室を持ち、医療前線で働いている農村部の医者は100万人近くで、伝染病の防止治療を保証してくれる」と同氏は説明した。

                          (「新華網」より)2003年5月16日