鐘南山氏、

「内地のSARS患者死亡率、6%を超えることはない」

 
  新華網北京6月3日発 中国専門家・鐘南山氏は今日、アセアン・中日韓SARS対策シンポジウムで、「世界保健機構(WHO)のSARS患者死亡率が15%だという推計は実際を上回り、患者最多の中国内地でSARS患者死亡率が6%を超えることはなく、世界のそのほかの地方でもそれに普遍的に達することができない」と指摘した。

 中国工程院の院士、中華医学会呼吸学分会主任委員、広州呼吸疾患研究所の所長・鐘南山氏は新華社記者とのインタビューで、「WHOのSARS患者死亡率に対する推計は主にカナダとシンガポールからのデータによってのもので、同両国でSARS患者の死亡率は確かに高い。また、中国のデータは信頼性が高くなく、診察の水準も高くないと思っている専門家もいた」と述べた。

 鐘南山氏はまた、「中国は一部のSARS治療・防止の方法を見つけ、これらの方法は一定の効果がある。私が現在働いている研究所で受け入れるSARS患者の大多数は重体の患者だが、死亡率はわずか4%だけだった。中国のSARS診察の水準は比較的に高く、多すぎる誤診が発生することはないから、WHOのSARS死亡率に対する推計は実際と一致しない」と指摘した。

 中国・アセアン首脳のSARS問題特別会議共同声明を実行に移すための後続行動として、2日間のアセアン・中日韓SARS治療防止国際シンポジウムが今日、北京で開幕した。WHOの専門家は会議で発言、一部の専門家のSARS発生当初、死亡率が3〜4%だという推計は楽観的で、現在、WHOのSARS患者死亡率に対する推計は14%〜15%だと明らかにした。
            
               「新華網」より  2003/6/4