北京市衛生局副局長「SARS患者の6割は感染源不明」


 重症急性呼吸器症候群(SARS)対策に関する北京市作業チームは9日午前、記者会見を行い、衛生管理と感染病の専門家でもある梁万年・北京市衛生局副局長は「一部の患者の感染源が特定できていない」と述べた。

 梁副局長は、感染源は院内感染だけではないとしたうえで「北京市がまとめた資料を分析した結果、日々新たに入院している患者のうち40〜50%の感染源ははっきりしている。しかし残りのおよそ6割について、感染源が特定できていない」と説明。「これらの患者を分析し、感染源は様々だと考えている。地方から北京を訪れた患者のほか、潜伏期間の患者や症状が軽く診察を受けない患者からの感染の可能性も排除できない」と語った。

 また梁副局長は、「感染を防ぐために、人の多い場所には出かけず、SARS患者、疑い例と診断された患者の家や周辺を徹底的に消毒してほしい」と呼びかけ、「医療関係者2500人以上が感染対策に努力している」と強調した。

                       (「人民網日本語版」より)2003年5月12日