北京市高官「院内感染は適切に抑制されている」


 重症急性呼吸器症候群(SARS)対策のための北京市の作業チームは9日午前、記者会見を行った。中国共産党北京市委員会の蔡赴朝宣伝部長(常務委員)は「病院が感染源になりやすいという状況は見られなくなった」と述べた。

 蔡部長は、感染病発生の初期段階で、病院や医療関係者に対する感染防止措置が整っていなかったことを認め、「医療スタッフの感染が多かったのはそのためだ。この教訓から一連の措置を取り、現在では医療関係者の感染率は明らかに低下した」と語った。

 蔡部長は、8日現在、職業別の患者数では確かに、医療関係者がトップを占めているとしたうえで、「SARSと新たに診断された患者のうち、医療関係者の割合ははっきりと下がっている」と強調した。データによると、4月21日〜5月1日、新たにSARSと診断された医療関係者は2けたの伸びを示し、1日平均15.81人に上った(「疑い例」で搬入された後に感染が確認された患者を除く)。一方、5月2日〜8日の1週間では、SARSと確認された医療関係者は1日平均6.3人にまで減った。蔡部長は「8日と7日、医療関係者の新規患者数は1日当たりわずか4人に留まった」と説明した。

                       (「人民網日本語版」より)2003年5月12日