胡錦涛氏、
四川で疫病の防止治療と経済建設で業績を上げようと示唆


 新華網成都5月14日発 中国共産党中央総書記、国家主席である胡錦涛氏は先頃、四川を視察した際、各クラスの党委員会、政府が3つの代表(中国共産党は最広範な民衆の利益などを代表する)という重要な思想の実践のもとに、SARSの防止治療、経済の発展という2方面に手をかける重要性を充分認識し、一致団結してSARSと戦い、困難に立ち向かい発展を促進、疫病の防止治療と経済建設で業績を上げようと示唆した。

 5月11〜14日、胡錦涛氏と中国共産党中央政治局候補委員、中央書記処の書記である王剛氏は中国共産党四川省委員会書記である張学忠氏、張中偉・省長などの付き添いにより、相次いで宜賓、自貢、成都を訪れ、SARSの防止治療作業の徹底と経済発展について視察した。
 
 胡錦涛氏は地方、特に農村部のSARSの防止治療作業の展開状況に関心を寄せている。同氏は市、県、鎮の医療部門及び交通検疫拠点、長距離バス停を視察し、農村の世帯を訪問してSARSの防止治療措置の実施状況を調べた。同氏は成都で医療関係者及び関連する幹部と座談会を開き、「各クラスの党委員会と政府は民衆に責任を負う態度で、放漫対処などの心理をあくまでも防ぐうえ、引き続きSARSの防止治療を徹底させる。都市部と農村部の防疫作業を統一して手配し、積極的な対応、監督の強化、防止措置の徹底という原則のもとに、科学的で有効的な対応策を発足させ、民衆とともにSARSと戦い、防止治療における幹部の指導力を強めながら、完全なSARS撲滅システムを築く」という指針を示した。

 同氏は国有企業、農村の世帯、科学研究所に臨み、SARSによる困難にもかかわらず、幹部と民衆が経済の発展をめざして努力している場面を見て、とても喜んでいる。SARSが経済発展にもたらす不利な影響を考慮するとともに、発展に寄与する多くの条件も依存していることも認識すべきだと同氏は強調する。情勢を冷静に読み切り、困難に立ち向かい、弾力的な対応策を使い、内需拡大の方針を遂行し、引き続き積極的な財政政策を実施、消費需要の拡大に取り組み、門戸開放を推し進めるほか、SARSから大きな影響を受ける業界の損失減少を支える、などの具体策も提出した。

 さらに同氏は中国共産党四川省委員会、省政府の報告を聞き取り、講演し、同省の各対応作業、特に当面、SARSに対応する実施策の徹底を認めた。

 同氏の話によると、SARS撲滅とともに、経済建設を遂行することは中央が現状にもとづいて打ち出した長期的な戦略である。各クラスの党委員会、政府はいずれも思想と行動を中央の意思決定と手配につなげ、実施作業を着実にする必要がある。SARSの防止治療は経済発展と緊密な関わりのあるものだ。SARSの撲滅に全力を挙げ、民衆の健康と安全を守ってこそ、民衆の生産・生活を正常な軌道に乗せ、経済発展に良好な社会環境を提供することができる。発展という第1位の要務を手がけ、経済の穏やかな成長を維持してこそ、十分な財力と物力をSARS撲滅に投じ、疫病によるマイナス影響をなるべく減らすことができる。SARSの撲滅と発展の促進という2方面に手をかけるのは最広範な民衆の根本的な利益を維持・実現するためだ。当面は民衆の生産生活状況に関心を寄せる半面、SARS撲滅と発展の促進に目処を付け、民衆から援助を得るようめざすべきだ。なお、中央の貧困者生産生活問題の解決に関する指針と措置を貫く。SARSにかかった農民について無料治療を与え、都市部における貧困者に対して医療援助を積極的に展開し、即時かつ有効的な治療を与える。民心の安定をめざして、党と政府の民衆に対する親切さを実際的な行動にするよう努める。

 SARS撲滅と経済発展の成否は党の指導の強化と改善につながり、各クラスの党委員会の中核作用、末端組織の具体的な実践作用、及び共産党員の模範作用を生かすのがカギだ。当面、党の建設に関する各具体的な作業はいずれもSARS撲滅と経済発展を軸に、徹底させるべきで、そしてこの両方面に寄与することが求められた。各クラスの党・政府幹部は責任感と緊迫感を一層強め、困難に直面してそれと戦う勇気を立て、幹部と民衆を率いて困難を克服すべきだ。党の末端組織は民衆を指導・組織し、民衆を対象に宣伝・教育を展開するとの役割を果たすことで、本格的に民衆のリーダーとなるようめざす必要がある。共産党員では先駆けて行動する模範作用を発揮し、全社会を率いて民族が一致団結する精神力を形成するよう努力すべきだという。

                         (「新華網」より)2003年5月15日