呂商務部長、中国の輸入増の背景など説明


 中国商務部の呂福源部長は24日、第5回アジア欧州会議(ASEM)経済相会議の閉幕後の記者会見で、中国の輸入増加、人民元の貨幣価値について質問に答えた。主な内容は次の通り。

 輸入額の急速な増加は経済発展に伴う必然のすう勢で、中国はこれを懸念していない。今年1月から6月にかけ、中国全体の輸出入貿易額は2けた成長を続けている。輸入額の伸び率が約44%で輸出額を上回っている主な原因は、中国経済の急速な成長によるものだ。中国の経済発展は基本的に重症急性呼吸器症候群(SARS)の打撃を受けておらず、経済の急速な成長に伴い、相当量の原材料、部品の輸入が必要となっている。輸入の増加はまた、世界貿易機関(WTO)加入時の承諾に基づき、関税が大幅に引き下げられたためでもある。さらに、イラク戦争で第1四半期の石油輸入価格が上昇し、上半期の輸入額を増加させた。

 貨幣を安定させ、貨幣価値の大幅な変動を抑えることは、経済成長や多くの国民の根本的利益に関っており、中国はいまなお人民元の安定を保つ必要がある。中国経済の最も重要な方向は、経済成長を維持し、発展に専念することだ。貨幣価値の安定とは、決してわれわれが今後も調整や変更をしないという意味ではなく、中国経済の発展という観点からの考え方だ。(編集SO)

              「人民網日本語版」より 2003年7月25日