紹介と介紹

 周代、礼法では、天子あるいは諸侯は、客人に接するとき、客とは直接に話をしないで、第三者が中に立って双方の話を伝える、と定められていた。このような人を「介」といった。

 同時の諸侯は公、侯、伯、子、男に分けられていた。周礼では、天子と公が七介、侯、伯が五介、子、男が三介を用いると定められていた。介は一人だけでなく、客人が訪ねたときは、何人かの介を通じて、初めて主人と話すことができる。それを「紹介」あるいは「介紹」といって、次から次へ話を伝えることを意味した。「紹」は継承、連続を意味する。

 周礼が廃されたのち、「紹介」「介紹」の意味が変わって、「引見」「推薦」という意味になった。のちに漢語の典籍に従って日本に伝わった。「紹介」と「介紹」は、古代には意味は全く同じであった。ところが、長期にわたる使用、淘汰を経って、現在は中国語では「介紹」だけ、日本語では「紹介」だけが使われているが、その意味が同じである。



 
本社:中国北京西城区車公荘大街3号
人民中国インタ-ネット版に掲載された記事・写真の無断転載を禁じます。