檀 那(だんな)

 「檀那」という言葉は、もともと、中国語でも日本語でも同じ仏教用語で、「施主」の意味。寺院に金や物を施す信者のことを指していた。後に中国語では、僧侶が一般の人びとを呼ぶ時の呼称になった。文章では「檀越」と書くこともある。
 
   一方、日本語では、時代が下るにつれて「檀那」の使用範囲が広くなった。僧侶が一般の人びとを呼ぶ時だけでなく、一般の人びとが店の主人を呼ぶ時にも、また客を呼ぶ時にも「檀那」が使われる。さらに、自分の夫や他人の夫を呼ぶ時にも「檀那」が使えるようだ。こうした使い方は、中国語にはない。ただし、旧中国では、他人の夫を「?家掌?的」「?家当家的」と言った。「掌?」「当家」は、支配者、主人の意味で、あらわすところは日本語の意味に近い。



 
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