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「創可貼(Plastered)8」 ─イギリス人青年ドミニックとそのTシャツショップ

文・写真=王丹丹

 人はそれぞれ北京に様々な印象を抱く。古典的、現代的、ファッショナブルなど・・・・・・。北京中心部の湖、「什刹海」エリアにある「南鑼鼓巷」通りで、イギリス人青年ドミニックは、Tシャツショップ「創可貼(Plastered)8」を開き、長年にわたる北京生活の体験、様々な印象をTシャツ上にプリントし、個性的な北京の姿を人々に伝えている。

「創可貼(Plastered)8」は南鑼鼓巷61号にある。南鑼鼓巷は、北京のもっとも古い街区の一つだが、今では通りは新しく整えられ、北京の三里屯、什刹海などに続く、ファッショナブルな通りの一つになっている

「8」は、Tシャツショップで最もよく使われる図案になっている。「8」の字で男性用と女性用の服を分けている 

店内にはドミニックが集めてきたアンティークの雑貨がたくさん置かれている。左/金魚が印刷されたホーローの洗面器 右/ホーローの皿と模様つきの痰つぼ。こうした品々の一部は人々の生活からはすでに失われている  

ショップのオリジナルデザインである魔法瓶、灰皿、ホーローのマグカップなどは、人気商品となっている

 

北京への愛

1990年、17歳のドミニックは、故国イギリスを離れ、仕事をしながら旅をする生活を続け、アフリカ、南アメリカ、インドなどを訪れた。 その後、1993年には北京を訪れ、悠久の歴史をもつ古都に魅了された。特に北京の古い横丁は、近所の人同士がお互いに助け合い、仲がよく、親しみにあふれた印象だった。ドミニックは北京にとどまることにし、自分の中国語の名前を「江森海」(ジャンセンハイ)とつけた。横丁を愛するドミニックは、什刹海地区の南鑼鼓巷を住まいにした。 北京に到着してしばらくは、働きながら中国語を学び、時間があればカメラを抱えてあちこちを撮影した。彼の目にうつる北京には、多くの面白いものがあった。バス停、住所表示のプレート、消火器のプレート、ヨーグルトのビンなど・・・・・・。 それらの品物をすべてレンズにおさめた。撮影以外は、旧式の時計、さびのついた魔法瓶、こわれた書棚など、アンティークを集め、彼の部屋はガラクタで一杯だった。

ショップの店員の崔継紅さんは、街道弁事処に委託され「第三回北京青年創意コンテスト」への参加通知をドミニックに渡している。ドミニックは、ふだんから熱心に地域コミュニティに参加し、近所の人々に好かれている。崔さんの腕には「創可貼(Plastered)8」の腕章がついている

ドミニックは中国で結婚、すでに三児の父となった。子供たちの写真をパソコンのスクリーン脇にはっている

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