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春節を振り返って

 

東北地方で年越しを満喫

張雪=文

旧暦の12月8日(1月1日)を過ぎた頃から、東北地方の農村では年越しの雰囲気が日増しに盛り上がりを見せ始める。

吉林省九台市九郊郷聶家村に住むおばあちゃん、姜玉華さんは来年でちょうど80歳だ。

東北地方の農村での年越しの習慣では、旧暦の12月8日を過ぎると、どの家でもみな買い物に出かけ、春節を祝って掛ける対聯、爆竹、スイカなどの種(お茶うけ)、飴玉、新しい服などを買う。年越し用品を購入するのは年末の一大イベントだ。しかし今では、聶家村の村民はあまり早くから買い物に出かける必要がなくなった。一時間ごとに都市部まで直通のバスがあり、2元払えば、30分で都市部にあるショッピングモールに行くことができる。

春節前に開かれる吉林省永吉県のにぎやかな年越し用品市、真紅の灯籠が年越しならではの深い味わいをかもし出している(新華社)

旧暦の12月23日(1月16日)は小年(春節の始まり)であり、東北地方の人々にとって、この日が年越しの始まりだ。今年は畑の作柄が良好で、姜ばあちゃんのところでとれた、トウモロコシやコメはすべて良い値段で売れた。次男の李德喜さんは村にある農業副産物加工工場でアルバイトをしており、5000元の年末ボーナスが出た。小年のこの日、姜ばあちゃんの家ではブタを一頭殺した。五人の息子とそれぞれの一家全員、合わせて20人を超える大家族で、にぎやかに東北地方で最も独特な郷土料理「殺猪菜」を作って食べる。さらに彼らが帰宅する際には、一家族ごとに大きなブタ肉の塊を分けて、持って行かせる。

大晦日の朝、姜ばあちゃんの息子とその嫁たち、孫と孫の嫁たちは、いつもどおり朝早く姜ばあちゃんの家にやって来た。その日の午前から、息子の嫁たちと孫の嫁たちが台所で、東北地方の年越しの名物料理である「猪肉燉粉条(ブタ肉と春雨の煮込み)」「魚の煮込み」「酸菜白肉(白菜の漬け物とゆでブタ肉のスープ煮)」を作りながら、同時にその日の夜中に食べるギョーザを作る。今年は、南方から空輸されてきた上海ガニも姜ばあちゃんの家の年越しの食卓に並ぶ。

空がまだ暗くならないうちから、村では爆竹の音が絶え間なく鳴り響いている。今年は、上海で勤めている孫夫婦も二歳になったばかりの息子を連れて、村に帰ってきて一緒に新年を迎える。姜ばあちゃん宅では一家四世代が勢ぞろいし、今日は本当に楽しくてにぎやかな団らんのひと時だ。姜ばあちゃんはまだ小さなひ孫のために大きなお年玉を準備していた。旧正月初日、朝早く起きて年越しを祝っていると、ひ孫がお年玉を手に、「おばあちゃん、明けましておめでとう!」としきりに言っている姿を見て、姜ばあちゃんは満面の笑みを浮かべた。

 

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