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国の経済運営の基本方針を話し合うために毎年一度行われる中央経済工作会議が、今年もこのほど開催された。会議では今年の海外・国内の経済情勢を総括するとともに、2010年の経済活動について全面的な計画が制定された。国際金融危機の打撃に対してはっきりとした成果を上げ、経済を回復軌道に乗せて好転させなければならないが、国内外の経済環境がなお複雑な様相を呈している現在にあって、同会議が打ち出す政策的シグナルをどのように受け止めるかという問題に関心が寄せられている。
以下に政策の焦点になる4つのポイントと関連政策を挙げ、それぞれに解説を加える。
焦点1:積極的な財政政策の重点をより突出させ、国民が財政的な恩恵をより多く被るようになること。
関連政策:財政政策の実施のポイントを突出させ、国民生活に関わる分野や社会福祉事業に対する支援力、保障力を高める。
解説:
財政部科学研究所の賈康所長によると、来年の積極的な財政政策の実施にあたって特に大切な重点は、国民生活に関わる分野や社会福祉事業に対する支援力、保障力を高めることにあり、これはここ数年来の公共財政政策が一貫して掲げてきた目標でもあり、力を入れてきた点でもある。2009年には財政収支の矛盾点が顕在化するという情況の中で、中央政府は「三農」(農民、農村、農業)関連の予算として前年を1205億9千万元(20.2%)上回る7161億4千万元を計上した。また教育、医療・衛生、社会保障、雇用、保障性住宅(低所得層の生活保障を目的とする住宅)、文化といった国民生活に直接関わる民生分野の予算には、同29.4%増の7284億6300万元を計上した。
こうしたことを土台として、来年も引き続き「三農」、科学技術、教育、医療・衛生、文化、社会保障、保障性住宅、省エネ・環境保護などの分野、および中小企業、個人消費、発達の遅れた地域への支援を強化し、重点分野の改革を支援する。これは、多くの人々が公共財政政策の恩恵をより多く被ることができるようになり、都市部住民の所得と生活レベルとが一層向上するということを意味する。
同会議では特に、投資の適度な伸びを維持し、進行中プロジェクトの完成に重点を置く一方、新規プロジェクトを厳格に抑制すべきとの見方が示された。
これについて賈所長は次のような見方を示す。財政政策では▽十大産業振興計画における科学技術研究開発投資への支援を強化する▽新エネルギー、省エネ自動車、医薬・生物プロジェクトなどの分野への投資を拡大する▽新たな人気投資先を形成する▽企業の自主革新能力の育成を誘導し支援する▽企業の技術改良プロジェクトや技術革新活動に対し、政策的な方向性をもった資金的支援、財政補助、税金の優遇政策を与える▽新たな成長点の育成と発展に努力する--ことに重点を置く必要がある。
焦点2:適度に緩和された通貨政策はそのままで、貸付金の伸びがコントロールされること。
政策:通貨政策の連続性と安定性を維持し、方向性と柔軟性を強化する。
解説:
ある専門家は、この4つの「○○性」から来年の通貨政策の輪郭が浮かび上がるという。
連続性と安定性の維持とは、通貨政策の方向性は変わらないということを意味し、市場に安心感を与えている。中国社会科学院(社会科学アカデミー)数量経済・技術経済研究所の汪同三所長によると、外部環境からみて、世界経済の回復にはなお不確定性があり、反復を続ける可能性がある。国内環境からみると、経済回復の基盤がまだ十分ではなく、現在の経済成長も主に政府が行った投資の牽引措置によるものであり、民間投資と消費需要とが真に活力を発揮するには、なお努力が必要だ。このため、来年は適度に緩和された通貨政策が取り消されることはないとみられる。
方向性と柔軟性の強化とは、来年の通貨政策は基本的な方向性は維持しつつ、情況に応じて、リアルタイムで、柔軟に強弱やリズムが調整されるということを意味する。
対外経済貿易大学金融学院の丁志傑院長によると、通貨政策が直面する情況は複雑だ。一方では、現在の中国のインフレ圧力は大きくないものの、インフレ観測がふくらんでいる。また一方では、資金貸付の伸びが速く、流動性が十分にあり、正常な情況の下では広義マネーサプライ(M2)の増加ペースは国内総生産(GDP)の増加ペースを5-8ポイントほど上回るのが妥当だが、現在のM2の増加ペースは29%でGDPを20ポイント以上も上回る。この2つの要因は不動産市場や株式市場などの資産価格の上昇をもたらし、ひいては資産バブルのリスクを招く可能性がある。また資金の使用コストが低いことから、効率の悪い投資が行われる可能性もある。こうしたことが通貨政
策への注目を引き起こしており、早急に対処する必要がある。
また丁院長によると、4つの「○○性」という表現から、通貨当局が短期的には金利や預金準備率の調整といった伝統的なやり方を取らず、主に資金貸付政策の動的な調整などにより、適度に緩和された通貨政策を実施する方針であることがうかがえるという。
同会議は通貨政策の具体的措置も打ち出している。これについて汪所長は、主として資金貸付の増加ペースをしっかりと把握しつつ、資金貸付の構造を最適化することにより、経済構造の調整と経済発展方式の転換を促進していく必要があると指摘。また今年の情況は非常に特殊なもので、資金貸付の伸びが相当ハイペースだったが、来年の伸びは今年より抑制された控えめなものになると予測する。
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