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「ポスト危機」時代の全国両会の10大焦点

 

■「暴力的強制立ち退き」に法的介入

昨年成都市で強制立ち退きを迫られた市民が焼身自殺を図った事件は、人々の心に再び衝撃を与えた。北京大学の学者5人が「暴力的強制立ち退き」問題の解決を連名で呼びかけると、国務院法制弁公室はこれに迅速に応え、「都市住居立ち退き管理条例」の改正作業に着手した。中国は都市化の過程で、ゲームのルールを変更する新たなチャンスを迎えている。

■ネットを通じた行政参加が「流行」に

全国のインターネット利用者が3億8400万人に達するとともに、各地で「網絡問政」(政府・行政へのオンライン質問・意見)が盛んになっている。温家宝総理は「両会」前にネット利用者との対話を予定している。広東省の汪洋・党委員会書記はネット利用者から批判的提案を募り、上海市の韓正市長はネット上で万博をPRした。安徽省は政府活動報告に「網絡問政」を初めて盛り込んだ。政府はネットを通じて民意や民衆の知恵を募り、ネット利用者は書き込み、ブログ、マイクロブログなどを通じて行政や政策論議に参加する。こうした平等でインタラクティブな交流方式が、中国の政治環境に新たな輝きを添えている。

■サッカー賭博の一掃は腐敗撲滅に発展

中央政府上層部によるサッカー発展への支持表明は、中国に「賭博一掃の嵐」を巻き起こした。公安当局による中国サッカー協会前副主席の南勇容疑者と楊一民容疑者の拘束により、賭博一掃の取り組みは腐敗撲滅の取り組みにまで高まった。各サイトの調査では、依然として腐敗撲滅・廉潔政治の提唱が、「両会」で注目される議題の筆頭にあがっている。

■北京五輪に続き上海万博の成功に全国の力を結集

胡錦濤総書記は「万博の開催は上海だけでなく、全国にとっても重大な出来事だ。万博の成功は上海だけでなく、全国の責任でもある」と指摘した。北京五輪の成功に引き続き、中国は再び体制の優位を発揮して、「全国の力を挙げて」万博を成功させるだろう。

■世界が注目する中米関係

世界金融危機の暗雲が晴れぬまま、中米関係は貿易摩擦、人民元為替レート、米国による台湾への武器売却、オバマ米大統領とダライ・ラマ(14世)の面会などにより急転し、「ポスト危機」時代の大国関係の複雑さを露呈した。中米関係をどのように演繹するかに、「両会」の代表・委員は関心を寄せ、全世界も注目している。

 

「人民網日本語版」2010年2月22日

 

 

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