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他の同年代の人たちに比べ、北京の国有企業に勤める常亮さんは、月収も割りと高く、家を購入する余裕もあると言える。それでも、彼は賃貸を選んだのだった。
彼はなぜ賃貸を選んだか話してくれた。「北京の三環路付近の1LDKの家は200万元だ。今の家賃は月々3000元ほどで、計算すると、60年借りてやっと200万元になる。買う必要なんてどこにあるだろうか?」
今、常亮さんの手元には20万元の貯金がある。仕事の合間に仲間と小さな事業を立ち上げ、毎年彼女と旅行する余裕もある。生活は気楽で自由そのものだ。
「家を買ったら、生活のレベルは一気に下がってしまうだろう。家を買うためにそこまで自分を追い詰める必要があるだろうか」と彼は言う。
常亮さんの考え方を理解できる人は少ないかもしれない。貯金し、土地を購入して家を建て、子孫に少しでも多くの財産を残すために奮闘するのが、中国人の伝統的な考え方である。そして、土地こそが最大の財産であると考えている。
近年の不動産価格の上昇はあまりにも急激で、「今買わなければ、これからもっと買えなくなるだろう」という思いに駆られる人が多い。このようにして多くの人が自分の負担も省みずに無茶をして家を買うのだ。
不動産ブローカーの市場研究部の統計データーによると、中国の住宅購入者の年齢層は、最近著しく低年齢化している。2010年、30歳以下で不動産を購入した人は全体の38%を占める。北京の住宅購入者の平均年齢は27歳だった。
「若くして家を買う」事は、若者にとっては楽なことでなく、むしろ負担の方が多い。2010年、厳歓さんは、仕事を始めてたった3年で北京の通州に60平米の小さな家を購入した。頭金として80万元を支払い、銀行から60万元借り入れた。家を買うために、両親が長年蓄えてきた貯金をほとんど使い果たしてしまった。
厳歓さんの両親は湖北省の農村に住んでいる。彼は「今回、家を購入するために両親が老後のために蓄えていたお金をほとんど使ってしまったので、何かあった時はどうすることもできないので大変だ」と言う。
不動産価格が高騰する時代が続き、若者の住宅に対する消費概念は変わってきている。もはや家を買うという「一足とびに目標を達成する」ことにはこだわらないようだ。まずは借りてから、様子を見て購入する。小さい家から攻めて、徐々に大きい家へと言うのが今の主流だ。
深センの建築士事務所で働く金鈴さんは、家族三人で100平米近くの3LDKに住んでいる。子どもができる前は都心部から外れたところの50平米ほどの1LDKに住んでいた。
金鈴さんは「毎回、家を買うたびに、私たちは人と比べたりはせず、自分達が負担しなくてはいけない出費について、こと細かく計算する。私が一番、人に自信を持って言えるのは、これまで2回、家を購入しているが、両親のお金は一銭も使ってないという事である。全部、自分たちで働いて稼いだお金なのだ」と話す。
国民が住宅消費に対し、理性的な考えを持てるように、中国政府も力を入れている。分譲住宅市場を規制し、企業が中・小型の住宅を建設することを促進する一方、公共賃貸住宅などの、「保障性住宅(低所得所向けの比較的安い賃貸・分譲住宅)」の建設にも全力で取り組んでいる。
政府の指導と市場の需要に対し、中小型の住宅建設を主力商品とした発展を目指している不動産開発企業も出てきている。
2010年末の「中国住宅と都市・農村建設システム工作会議」で、中国住宅都市農村建設部の姜偉新部長は、「2011年は、『保障性住宅』の建設により一層、力を入れる必要がある。2010年には590万棟の保障性住宅の建設に着工し、年度目標を上回る事ができた。2011年は1000万棟の建設を目標とする」と発表した。
新しい年が始まり、仕事を始めてまだ半年の岳瑩さんは、将来の計画について話してくれた。「今はとりあえず、賃貸の部屋に住んで、頭金を払えるくらいお金がたまったら、小さな家を買うつもりだ。結婚して子どもができたら、もっと大きい家に買い換えたいと思っている。やはり、自分の実力に合わせて家を購入したほうが、余裕が持てて、安心して生活できる。」
「中国網日本語版(チャイナネット)」より 2011年1月5日
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