|
中国は改革を積極的に進め、国際協力に参与しており、これに伴って国民経済の規模が世界のトップクラスの仲間入りをし、国民の生活水準もかなり上昇した。世界は中国を賞賛し、中国も発展で勝ち得た進歩に対する各方面の善意の評価に感謝の気持ちを抱いている。「人民日報」海外版が伝えた。
だが中国の発展はアンバランスで、全体としてみれば発展水準には限界がある。中国は今なお発展途上国だ。第一に、中国の人口規模を考えれば、中国の発展はまだ十分ではない。第二に、中国の一人当たり平均発展指数は世界の中でまだ下位にある。第三に、中国内部では地域間の発展格差が大きく、経済社会の発展と人文環境保護の発展とのアンバランスがとりわけ顕著だ。中国は先進国との差を縮める以上に、こうしたアンバランスな分野の調整に一層努力を傾ける必要がある。
中国の巨大な人口規模を考えれば、中国の経済的地位は世界ではまだ発展途上国の中にある。国際競争力を考えれば、適切な基準系を考察する必要がある。時間軸でみれば、発展が遅れていた昔に比べて、新中国が成立してからの約60年間に、特に改革開放が行われた30年間に、飛躍的な発展を遂げたことは確かだ。だが地域軸でみれば、中国と経済規模の似た日本と比較すれば、人口が中国の10分の1、陸地面積が中国の25分の1の日本が、経済規模では長年にわたり中国を上回っていた。米国の人口は現在中国のわずか22%だが、経済規模は中国の140%以上だ。中国の経済レベルは、先進国レベルに達していないだけでなく、先進国レベルにはまだ相当の距離があることがわかる。
世界規模でみれば、中国は世界の人口の約20%を擁しながら、生み出す富は世界の10分の1に足りない。国内総生産(GDP)の一人当たり平均は世界平均の50%にも及ばない。世界の中位のレベルにもまだこれほどの距離があり、中国は現時点ではまだ発展途上国の特徴をかなりの程度備えていることがわかる。一人当たり平均GDPが世界平均を超えなければ、国民の生活水準は世界の中レベルに達したとはいえない。また中国の経済・社会の発展には明らかな地域格差があり、環境保護や生態建設と経済発展との歩みはバラバラで、所得分配は相当バランスを欠いており、こうしたことはいずれも発展途上国に典型的にみられる特徴だ。
だが中国は他国と異なり規模が巨大であり、とりわけ発展がアンバランスであることから、部分的には目を見張る発展ぶりを示している。たとえばイノベーションの導入により、高速鉄道技術では先進国の中でもとりわけ優れた成果を上げており、米国のイノベーション奨励の手本にさえなっている。だが高速鉄道が発展しても昔からある「春運」(春節(旧正月)期間の列車の特別運行体制)の問題は解決されず、その他の経済社会の問題を迅速に解決することもできずにいる。
中国の発展の進んでいる点と足りない点とを理解しなければ、中国の現時点での国力をより理性的に判断することはできない。協力と開放の政策を実施したことによって、中国の競争力は確かに強まったが、一人当たり平均発展指数はなお低迷している。こうした対照は今後もしばらく続くとみられる。中国はなお発展途上国であり、常に資源と能力の不足を感じている。世界の人口の2割を擁する大国が、一人当たり平均の発展レベルでは世界平均を大きく下回るという事実に、中国は直面している。発展には多くのボトルネックがあり、引き続き国際社会と協力して問題を解決していく必要がある。
発展途上の大国である中国の全体的な力には限界があるが、中国が西側諸国の人々が驚くスピードで成長していることは確かだ。われわれは全力を尽くして、国際社会がわれわれの進歩に与えた支援に報い、中国と同じような発展水準にある他国を支援していきたいと考えている。相互利益の国際協力を通じて、中国と世界がさらに調和しバランスの取れた発展を遂げるものと信じている。
*筆者は復旦大学国際問題研究院の沈丁立常務副院長
「人民網日本語版」2011年2月11日
|