十二五期間 貧困扶助の基準を1500元に引き上げ

 

雲南省の貧困扶助開発では、貧困層が貧困から徐々に脱却し豊かになるよう支援している。写真は支援を受ける農民が自分たちの菜園で忙しく働く様子。

このほど制定された第12次五カ年規画(2011~15年 以下「十二五」と略す)によると、今後5年の間に中国の貧困扶助の基準が上方修正される見込みであり、そうなれば中西部の一部の省では貧困人口が昨年より大幅に増加し、貧困発生率も大幅に上昇する可能性がある。こうした動きにを踏まえて、全国政治協商会議の委員と中国国際慈善基金会の顧問を務める中国扶貧開発協会の林嘉騋執行副会長がこのほど取材に応えた。「人民日報」海外版が伝えた。

 ▽世界の貧困撲滅成果の7割は中国で

世界銀行が発表した最新のデータによると、過去25年間の世界の貧困撲滅事業の成果のうち約70%が中国での成果だった。中国を除けば、世界の貧困人口は実際には5800万人増加している。

中国政府の南南協力専門家委員会の委員も務める林氏は、中国政府は農村の貧困の緩和と解消に向けた活動を常に非常に重視し、中国の特色を備えた貧困扶助の道筋を探ってきた。1978年にスタートした農村経営体制の改革により、農村の貧困の緩和に向けた制度的基礎がうち立てられた。1986年には計画的、組織的、大規模な貧困扶助開発が始まり、農村の貧困層の「温飽問題」(最低限の生活水準の確保)が基本的に解決した。2002年以降は、中国政府が都市部と農村部の発展を統括し、産業政策、地域政策、社会政策が一体化した大規模な貧困扶助の局面が徐々に形成されてきた。

過去5年間に全国の貧困人口は6431万人から2688万人に減少し、重点県では農民の一人当たり平均収入が3273元に増加し、年平均増加率は10.28%に上った。国は農村の整備の推進、産業化経営の支援、労働力の移転や訓練育成の組織、移民や移転の作業、複数地域をカバーする開発、複数の貧困レベルの高い地域を対象にした集中的な取り組みといった措置を実施した。

▽貧困基準引き上げで貧困人口が1億人に

林氏によると、今年は貧困の基準が一人当たり平均収入1500元に引き上げられる可能性がある。実現すれば08年と09年の1196元に比べて25%上昇することになり、貧困人口は大幅に増加して9千万人あるいは1億人に達する可能性もある。自然災害の深刻な脅威や発展のアンバランスといった要因の影響も考慮する必要があり、今後10年間の貧困扶助開発の任務は困難かつ巨大であり、貧困に戻ろうとする圧力が依然として強いという。

2011年には基準が大幅に引き上げられるものの、国際水準に比べればまだ低く、インドよりも低い。インドの貧困扶助の基準は一人一日当たりの平均消費額1.2ドル(購買力平価に基づく)で、中国の08年、09年の基準は購買力平価で計算すると一日あたりわずか0.89ドルとなる。

林氏は、中国の基準引き上げは、貧困層がよりよく生活できるようにするためのものであり、衣食問題の単純な解決をはかるためのものではないと強調する。

 ▽今後10年で絶対貧困層を基本的に撲滅

林氏によると、今後10年間、中国政府は絶対貧困層の基本的な撲滅を筆頭任務とし、複数の特殊な困難を抱えた地域を「主戦場」として貧困対策に取り組むという。2015年には貧困層を目立って減少させ、2020年には絶対貧困層を基本的に撲滅するとしている。また西蔵(チベット)自治区、青海・四川・甘粛・雲南4省のチベット族居住区、新疆ウイグル自治区の和田地区、喀什(カシュガル)地区、克孜勒蘇柯爾克孜(キルギス)自治州からなる南疆三地州などを含む、複数の特殊な困難を抱えた地域の総合プランを制定し、集中的に投資を行う。今年から複数の特殊な困難を抱えた地域の総合整備モデル事業をスタートさせ、教育、医療衛生、文化、就職、社会保障などをカバーする一連の生活プロジェクトを集中的に実施して、発展を制約するボトルネックの解決に力を入れるという。

 

 「人民網日本語版」より 2011年3月31日

 

 

 

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