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石油リグ「981」 ベトナムの挑発と中国の立場

 

資料1 中国企業の作業位置

一、リグ981

中国企業が所有するリグ981は2014年5月2日、石油・ガス資源の調査を目的に、中国の西沙諸島の接続水域内(作業位置は資料1を参照)で掘削活動を実施した。現在までに第1段階の作業が完了しており、5月27日に第2段階の作業に移った。第1・2段階の作業海域は、中国の西沙諸島の中建島、西沙諸島の領海基線から17海里離れており、ベトナムの海岸から約133−156海里離れている。

中国企業は10年間に渡り関連海域で、地震調査や油田・ガス田の調査作業を実施してきた。リグ981の作業は、この調査の延長線上にあり、完全に中国の主権・管轄権の範囲内に収まっている。

二、ベトナムの挑発

中国の作業開始後、ベトナムは武装船を含む大型の船舶を直ちに出動させ、中国の作業を力で不当に妨害し、現場で護衛航行の安全保障任務を遂行していた中国政府の公務船に衝突し、同海域に「フロッグマン」などの水中工作員を派遣し、網や漂流物などの障害物を大量に設置した。6月7日17時までに、ベトナム船は最多63隻に達しており、中国側の警戒区に闖入し、中国公船に衝突した回数は1416回に達している。

ベトナムの上述した行為は中国の主権、主権の権利、管轄権を著しく侵害し、中国側の人員とリグ981の安全を著しく脅かしており、「国連憲章」、1982年の「国連海洋法条約」、1988年の「海洋航行の安全に対する不法行為の防止に関する条約」、「大陸棚に所在する固定プラットフォームの安全に対する不法な行為の防止に関する議定書」を含む国際法に著しく違反しており、同海域の航行の自由と安全を破壊し、地域の平和と安定を損ねている。

海上において、中国企業の正常な作業を力で不当に妨害すると同時に、ベトナムは国内の反中デモを放任している。5月中旬、数千人のベトナムの不法分子が中国を含む多くの海外企業に対して暴動を起こし、ベトナム在住の4人の中国人を殺害し、300人以上を負傷させ、深刻な財産の損失を引き起こした。

資料2 1958年9月4日「中華人民共和国政府の領海に関する声明」 

三、中国側の反応

中国の西沙諸島とベトナムの海岸の間には、海域の境界線の問題がある。双方は同海域に排他的経済水域と大陸棚の境界線を設定していない。双方はいずれも1982年の国連海洋法条約に基づき、排他的経済水域と大陸棚を主張する権利を持つ。しかしどのような原則に基づき境界線を引いたところで、同海域がベトナムの排他的経済水域・大陸棚になることはない。

ベトナムの海上の挑発行為に対して、中国側は自制を維持し、必要な防備の措置を講じた。公船を現場に派遣し作業の安全を保障し、海上の生産作業の秩序と航行の安全を効果的に維持した。また中国は5月2日より、ベトナムと各レベルの30数回に渡る協議を続け、違法な妨害活動の停止を求めた。残念ながら、ベトナムによる違法の妨害活動がなおも継続されている。

 

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