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新エネ車、購入費の回収には5年が必要

 

「自動車の都市」と呼ばれる長春市で開催中の第11回長春モーターショーで、テスラ・モーターズを始めとする新エネ車が注目を集めた。国家が新エネ車の自動車購入税の免除政策を発表すると、消費者の新エネ車への関心が高まったが、購入意欲はそれほど強く示されていない。一部の消費者は、新エネ車のコストを分析した。新華網が伝えた。

今年の長春モーターショーに登場した新エネ車には、一汽集団の「奔騰」、「欧朗」、比亜迪(BYD)の「秦」、北京汽車のEVタクシー、起亜自動車の「K5」、初登場したテスラが含まれる。例年のモーターショーと比べ、今年展示された新エネ車はやや減少した。

長春市在住の肖剛さんは14日午前、比亜迪の展示ブース中央に停められていた、「秦」ブランドの新エネ車を見学していた。比亜迪のスタッフは肖さんに、「販売価格は12−13万元(約196-212万円)で、9月1日に自動車購入税が撤廃されてから購入すれば、今より約1万元(約16万円)安くなる」と説明した。

肖さんは職員のセールスに心を動かされたが、コストを検討すると自信に揺らぎが生じた。肖さんは記者に対して、「この車の価格は、同クラスのガソリン車を3−4万元(約49-65万円)上回る。電気を使い運転すれば、1キロ当たりの走行費用は0.12元(約2円)ほど、ガソリン車の場合は0.8元(約13円)ほどだ。毎年1万キロ走るとするならば、1年間で節約できる費用は7000元(約11万4千円)だ」と計算してみせた。

肖さんは、「コスト面でガソリン車に追いつくためには、約5年の時間が必要になる。新エネ車がもっと高額ならば、差額の回収期間もより長くなる。それに5年内にバッテリーが故障しないという前提条件を満たさなければ、使用コストがさらに膨れ上がる」と分析した。

このほか、肖さんが心配している現実的な問題には、充電スポットの不足がある。長春市にはまだ、個人の新エネ車が便利に利用できる充電スポットがない。車庫がなくマンションの10数階に住んでいる肖さんにとって、充電問題の解決は困難だ。

消費者だけでなく、現場でセールスしていた職員も、充電施設については自信を持っていない。最も人気を集めたテスラの展示ブースの職員は、「問い合わせに来る人は後を絶たないが、本当に買おうとしている人は少ない。これは現地に充電スポットなどの設備が不足しているからだ」と語った。

肖さんは結局、7万元(約114万5千円)の2ボックスカーを選択し、「数年内に公共充電施設が整えば、新エネ車の購入を検討する」と述べた。(編集YF)

 

「人民網日本語版」2014年7月15日

 

 

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