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福建 400年の歴史を持つ「連史紙」 消滅の危機にある伝統文化

 

「連史紙」は「蓮泗紙」とも呼ばれ、江西省や福建省を原産地とし、「千年経っても色褪せない」と讃えられるほどの高品質な画仙紙の一つである。歴史書に記載されている内容によると、400年前、客家(漢民族の一つ)の人々が多く暮らす福建省連城県では至る所に製紙工場があったとされている。当該地の製紙工場では、材料の竹繊維に対する天然の漂白技術が受け継がれており、明代及び清代の客家の製紙文化を守り伝えている。生産された画仙紙は「シルクの紙」「民芸国宝」と讃えられている。「連史紙」は、原料の若竹の繊維をアルカリ法で蒸煮しパルプ化し、漂白した紙料液を竹簀の漉桁を使って手作業で抄紙する。72種類あるとされる技法はいずれも精細である。数百年前、連城産の画仙紙は、遠くは日本や東南アジア諸国にも知れ渡るほど名品とされていた。今年8月上旬、福建省連城県にある1897年創立の老舗工場「美玉堂」を訪問、消滅の危機に瀕している「連史紙」の製紙工程を取材させてもらった。

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