5月8日の「母の日」に際し、求人サイト智聯招聘(Zhaopin.com)は「2016年職場の母親の現状調査報告」を発表した。これによると、「出産後は転職を考えている」とした職場の女性は78.9%に上った。また、子供が1人だけの女性のうち、「今のところ2人目を産むつもりはない」と答えた人は58.7%を占めた。中国青年報が報じた。
2人目出産が全面解禁となった中国では、「2人目出産」か、それとも「昇進」か、という難しい選択肢の間で揺れる職場女性が増えている。
「なぜ子供を産みたいと思わないのか?」との問いに対し、「子供を産み育てるにはお金がかかりすぎる」と答えた人が58.6%と最多を占め、「時間も精力も足りない(53.6%)」がそのあとに続いた。このほか、出産・子育てを躊躇する理由として、「仕事や昇進にマイナス影響が及ぶ(41.9%)」「妊娠・出産に絡む苦痛が心配(30.2%)」「結婚生活に対して確かな自信がない(23.3%)」などが挙がった。
回答した女性のうち、「妊娠・出産が女性の昇進に影響を及ぼす」と考えている人は95%を上回った。具体的な数値でみると、「非常に大きく影響する」と思っている人は57.1%、「まあまあ影響する」は37.8%、「影響はない」と答えた人はわずか5.1%にとどまった。
職場女性にとって最大の懸念事項である「出産育児休暇中に職場で起こる変化」について具体的に答えてもらったところ、「仕事がほかの人に取って代わられる(68.2%)」、「昇進が難しくなる(56.9%)」「育休後の職場復帰が困難(53.2%)」「個人的価値が引き下げられる(50.7%)」「仕事の効率が低下する(43.7%)」などが挙がった。
職場女性のうち78.9%が、「出産後は転職するつもり」と答えたことは、注目すべきだ。うち32.9%は、転職を済ませていた。「転職は一切考えていない」とした人は21.1%にとどまった。
出産後、職場に対する希望に変化が生じている。「出産後、職場に望むことは?」との質問に対して、「勤務時間を自由に調整できること」が76.5%でトップ、「勤務時間の8時間以外は、家庭を最優先としたい」が第2位で67.1%だった。また、「働く母親の報酬はより高くあるべき」と考える人は50.3%を占め、「働く母親は、自分が好きな仕事をすべき」は41.54%、「働く母親の仕事ストレスは軽減すべき」は39.4%、「働く母親はより高いポストを与えられるべき」は14.5%に、それぞれ達した。
出産する前の女性が職場を選ぶ上で重視する項目トップ3は順に、「報酬(83.1%)」「ポスト(56.2%)」「就労環境(53.7%)」だったが、出産後の女性の場合は、「勤務先が近いこと(86.4%)」「報酬(73.0%)」「仕事の負担度(63.6%)」だった。
とはいえ、回答した女性の71.5%は、「専業主婦になることは考えたこともない」と答えた。その理由については、「生活していく上での経済的負担が大きく、夫の給料だけではやっていけない」が最も多く75.5%、「職場を離れると、社会から切り離されたような気持になり、心理的なバランスが崩れる」と答えた人も74.5%に上った。このほか、「仕事に関して追及したいことや理想がある(67.2%)」「長い間仕事から離れると、夫婦関係に影が射す恐れがある(55.6%)」などの答えも見られた。(編集KM)
「人民網日本語版」2016年5月9日
|