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「十三五」観光業発展計画が発表 「全域観光」の実現に注力へ

 

中国国家観光局は26日に記者会見を開き、「第13次5カ年計画(十三五、2016-2020年)観光業発展計画」(以下、計画)を正式に発表した。計画に定められた「十三五」期の観光業発展に関する全体構想、基本目標、主要任務、保障措置は、向こう5年にわたる中国の観光業発展に向けた行動綱領と基本準則になる。計画は政府54部門に意見を求めており、協力して観光業発展を推し進める方針で、5つのポイントが全域観光(観光業を中心とした地域発展)の実現を促進する。

計画は、「十三五」期間の観光業発展について4つの目標を定めた。

一、観光経済の着実な成長。都市部・農村部住民の旅行者数を年平均10%前後、観光収入を11%以上、観光直接投資を14%以上増やす。2020年の観光市場規模は延べ67億人、観光投資総額は2兆元、観光総収入は7兆元を目指す。

二、総合収益の大幅な上昇。国民経済に対する観光業の総合貢献度を12%以上に引き上げる。

三、消費者の満足度向上。観光交通の利便性向上、観光公共サービスの整備、有給休暇制度の導入加速、市場秩序の大きな好転、文明観光ブームの盛り上げ、優美な環境環境の創出、「トイレ革命」の成功を目指す。

四、国際影響力の大幅な強化。訪中旅行の持続的な拡大、海外旅行の健全な発展、観光先進国との大幅なギャップ縮小を図る。

北京聯合大学観光学院の李柏文教授は、今回の計画に関する5つのポイントを以下の通り挙げている。

一、制度面で、計画は国務院の全国重点特別プロジェクト計画に組み込まれ、業界レベルから国家レベルの取り組みへと位置付けが高められた。

二、中国共産党第18期中央委員会第5回全体会議で打ち出された「5大成長理念」が枠組みとなっているため、計画の内容は「5大成長理念」と合致する。

三、全域観光が初めて計画の重大理念、重大発展モデル、「十三五」観光発展重点内容となった。

四、目標をみると、計画は「四化(工業・農業・国防・科学技術の現代化)」、サービス業先端化、都市群戦略、「一帯一路」構想とリンクして、国家戦略発展や小康社会の建設につながり、国家の大戦略とも連動している。

五、観光機能区の概念が初めて打ち出され、現代都市群計画と合わせ、都市群観光リゾートの需要と生態緑色発展の需要を満たす。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年12月27日

 

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