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安倍氏はなぜ南京へ慰霊に行かないのか

 

――日本「女たちの戦争と平和資料館」池田恵理子館長に聞く

「安倍晋三首相は近く米国ハワイへ慰霊に行くが、なぜ南京など戦争で傷つけられたアジア各地へ慰霊に行かないのか?」「安倍政権の問題を1つ1つ暴かなければならない……正義ではないことがいつまでも続くことはない」。日本「女たちの戦争と平和資料館」の池田恵理子館長は取材にこう語った。人民日報海外版が伝えた。

■定年退職後被害者の資料を集め続ける

「女たちの戦争と平和資料館」は東京都新宿区の住宅ビルの2階にある。旧日本軍による「慰安婦」強制連行の歴史の資料をテーマとする日本唯一の資料館だ。

池田氏は以前、NHKで37年間にわたりテレビ番組の制作に携わってきた。90年代後半には「慰安婦」関連の番組8本の制作に参加した。2010年に定年退職すると、資料館の館長に就任し、「慰安婦」被害者のために資料を集め続けてきた。

池田氏によると、資料館は毎年異なる国や地域の「慰安婦」被害者をテーマに特別展を開いている。特別展期間は資料写真や証言の展示以外に、資料映像の上映、講演活動、シンポジウムも行う。

■日本政府は歴史の真相を故意に抑え込んでいる

池田氏によると、以前日本国内の戦争と平和関連の記念館を調査した結果、「慰安婦」問題に言及する国立記念館は1つもなく、公立、県立、私立記念館も少しだけだった。右翼勢力は「慰安婦」問題と南京大虐殺を認めるのは「自虐史観」だと考えており、右翼勢力の圧力の下、元々「慰安婦」問題に少し言及していた記念館も関連する内容を撤去した。「政府と地方自治体は関連資料をしっかりと収集し、保存することができずにいる。これは大変遺憾だ」。

池田氏によると、安倍政権は教育と報道の面で「慰安婦」問題を故意に抑え込んでいる。中学校の歴史教科書を例に取ると、1997年版の教科書には全て「慰安婦」関連の記述があった。だが右翼勢力の批判と政府の圧力の下、教科書改訂時に「慰安婦」関連記述が強制的に削除された。2012年になると、「慰安婦」問題関連の章節は全ての中学校の歴史教科書から消えた。これと同時に、メディアの報道も日本政府から圧力を受けた。

池田氏は1995年から1996年までに「慰安婦」関連の番組8本の制作に参加した。だがその後NHKはこうした題材の番組を制作していない。池田氏は、教育とメディアの双方が抑圧された後、日本国民は「慰安婦」問題を次第に知らないようになったと強調した。

■正義ではないことがいつまでも続くことはない

池田氏によると、安倍氏が「慰安婦」問題を否認する態度を取っているため、日本社会全体にこうした傾向が見られる。これは歴史に対する無知を示すものだ。「安倍氏は近く米国ハワイへ慰霊に行くが、なぜ南京など戦争で傷つけられたアジア各地へ慰霊に行かないのか?」。池田氏は「今は安倍政権の問題を1つ1つ暴かなければならない。私は決してあきらめない。正義ではないことがいつまでも続くことはない」と語った。(編集NA)

 

「人民網日本語版」2016年12月27日

 

 

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