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「一帯一路」国際協力サミットフォーラム開幕式における習近平国家主席の講演をどう読み解くか?

 

3.習近平主席の開会基調演説を聴いて

21世紀社会動態研究所主宰、元NHKアナウンサー 木村知義

 

習近平主席が、今回のサミットの開会に当たり、まず古代シルクロードの歴史にふれて「平和協力、開放包摂、経験共有、互恵ウィンウィン」をコアとしたシルクロード精神を「人類文明の貴重な財産」だとし、陸と海のシルクロードで使われたのは「戦馬と長槍ではなく、ラクダのキャラバンと善意であり」頼ったのは「艦艇と大砲ではなく、宝船と友情だった」と語り始めたことに心を揺さぶられた。会場の各国首脳や関係者を広く大きな視界に誘い(いざない)、「一帯一路」にこめた思想を凝縮して伝えることになった。共同と共存、手を携えて共に発展をめざしその恩恵を共に享受しようという呼びかけでもある。その際なによりも重要なのは平和という思想が貫かれていることだ。加えて、そうした大きな枠組みにとどまらず、各国の参加者にとって関心の的となる具体事業についても踏み込んで語り、「一帯一路」がすでに構想の段階から具体性を持った戦略として力強く動き始めていることを強く感じさせた。また、スピーチを聴きながら「幸福家園」「愛心助困」「康復助医」という途上国にむけてのプロジェクトに共感を抱くとともに実を結ぶことをぜひ期待したいと思った。同時に、日本の我々のなすべきこと、役割についても深く考えさせられるメッセージだった。夢と現実に「架け橋」を渡し、世界が大きく動き出したことを実感させる基調演説だった。

人民中国インターネット版

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