現在位置: ニュース>経済
中国の顔認証技術、決済の革命を引き起こすか

 

中国のケンタッキーでは今や、スマイルだけでチキンバーガーを食べられるようになった。この店舗は顔認証技術を導入し、利用客にスマイルで決済させている。英タイムズ紙(電子版)が8日、伝えた。

中国では類似するシステムを導入する場が増えている。安全保障などの分野、空港・駅・大学などの場で、この技術が応用されている。

IT大手アリババ・グループの創業者である馬雲氏は2年前、すぐにも顔認証決済システムを発表すると豪語していた。同社の杭州本社からほど近いケンタッキーでは現在、現金とカードを持たず食事できるようになった。利用客はスキャナーの前でスマイルし、確認ボタンを押すだけでいい。スキャンされた画像と登録された写真が合致すれば、口座から料金が引き落とされる。

専門家は「この技術は近年、すでに非常に成熟しており、振込に使用できるようになった。自撮りやSNSの飛躍的な発展により厖大な規模の顔画像データバンクが形成され、テクノロジー企業は顔認証技術の精度を高めることができた」と指摘した。

アリババは杭州で「当社の顔認証決済サービスは、世界で初めて顔認証技術を商業用途に導入した」と表明した。

新学期早々、北京のある大学では、新入生が顔認証により入学手続きを行った。

また独商業経済紙ハンデルスブラット(電子版)は8日、「中国のファーストフード店・ケンタッキーで、利用客はスマイルだけで決済できる」と伝えた。同記事の要旨は下記の通り。

この新しい決済方法により、人々はスマホさえ使う必要がなくなった。必要なのは誰もが持っている顔だ。この顔で支付宝(アリペイ)の決済機能を利用するのだ。数秒間で、この取引は完了する。中国は現在、西側諸国の先を走っている。人々は近年、携帯電話による決済習慣をつけている。北京の売店で、多くの利用客が携帯電話の決済を使っている。彼らは同じようにして、水道代や電気料金を払っている。

中国ではまた、現金を拒否する店が登場している。中国中央銀行は、合法的な決済手段である人民元の拒否を認めないと表明していた。店側が小銭を出せなければ、利用客はスマホ決済を利用できる。すでに中国人の5億人が、定期的に携帯電話を利用し買い物している。

中国人はカードと小切手で買い物をする段階を迂回した。スマホ決済もすぐに時代遅れになり、顔認証だけで良くなるだろう。このシステムが浸透するかについては、データ保護を重視するドイツ人が決めることではなくなった。積極的に買い物をしてくれる多くのアジア人客を見切れる欧州の小売業者は、ほとんど存在しなくなった。

支付宝は1年前、ドイツの決済サービス大手Concardisと契約を結んでいた。後者はドイツで47万台の決済端末を展開している。この事業はまず、中国人のみに適用される。とはいえ日本や韓国と同じく、現地人まで事業を拡大するのは容易だ。

そのため中国は1000年後、生活の重要分野の革新で、再び世界の先頭に立った。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年9月13日

 

人民中国インタ-ネット版に掲載された記事・写真の無断転載を禁じます。 京ICP備14043293号
本社:中国北京西城区百万荘大街24号  TEL: (010)6831-3990  FAX: (010)6831-3850