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90後の消費概念 自分の喜ぶ快適な毎日を追求

 

▽自分中心の消費は、成熟しているのか?

復旦大学の社会学博士・何煦さんは、青年の消費行動の商業的研究に取り組んでいる。何さんからみると、「自分で自分を喜ばせたいのが90後の自然な傾向だ。その消費を通じて発露された強いアイデンティティの意識は、この層の若い人々の『成熟ぶり』や、さらには『早熟ぶり』を示している」という。

実際、こうした現象は1980年代生まれ(80後)の人々にもみられる。彼らが20歳を迎えて世の中に出た頃、消費行動は「個人化」が模索され、消費を通じて「自分は何者なのか」が追求されていた。だが旧世代の両親や家庭の影響による制約があり、80後は十分に自己を発露させることができなかった。

そして今、90後や、さらには1995年以降生まれの95後たちは、社会がさらに発展を遂げ、家庭の教育観もさらに変化し、消費に関して衝突することが非常に少なくなった世代だ。両親の干渉や制約を受けなくなり、かなりの人々がより多くの時間と勢力を自分の内面世界の探索に費やせるようになり、方法を見つけて自分の興味や好みを開拓発展させることができるようになり、こうした「自分の萌芽」を探し始める時期もますます早くなっている。

何さんは、「90後は反逆的という人がいるが、自分は必ずしもそうだとは思わない」と話す。「彼らが自我を発露させる時は、これまでと違うやり方で表現することになる。違うということだけで『伝統を破壊する反逆者』とみなすなら、90後の心の内側も認めることはできないだろう。彼らは『自分らしくありたい』と思っているだけで、必ずしも反逆しようと考えているわけではない」という。

上海社会科学院青少年研究所の雷開春副研究員の分析によれば、「90年代の消費が『自分中心』であることに対する過剰な解釈や誤解は、世代間の価値観の相違によって生まれる。モノがなかった時代を経験した大人たちは自分たちの時代の価値観で今の90後を評価し、自分たちのかつての『粗食倹約』の理念を今の若い世代の『新しいモノを好み古いモノをいやがる』傾向に当てはめるが、かみ合わないことは明白だ」という。

 

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