現在位置: 中日交流
東日本大震災から2年 仙台に住む中国人たちは今

馬桂群さん 「日本人も外国人も一緒に」

馬桂群さん(写真・王焱)
仙台には2000人の中国人留学生がいる。東北大学大学院国際文化研究科に在籍している馬桂群さんは、その内の一人だ。2010年、彼は休学しアルバイトに打ち込んだ。そして震災前には学費を貯めることができ、新学期を心待ちにしているところに地震が発生した。

「地震が生じた夜、断水と停電が起こりました。世界中のメディアが地震を大きく取り上げていると聞きました。中国にいる家族は今頃すごく心配しているだろうなあと思いました」と馬さんは語った。

数日後、馬さんは帰国した。「無事な私を見て、両親は嬉しそうでした。そしてもう日本へは戻らないでほしいと言いました。でも、私は同意できませんでした。せっかく大学院に合格したのに今諦めてしまうなら、これまでの努力はすべて水の泡になってしまうからです」

2011年5月の初め、大学院から新学期開始の知らせがメールで届いた。「早速仙台に戻ろうと決意しました。親は依然として心配していましたが、日本の建物は非常に頑丈だから大丈夫と伝えて親を安心させました」

入学後も馬さんはこれまでと同じようにアルバイトを続けなければならない。「地震が起こる前、私はコンビニでアルバイトしていました。帰国していたので2カ月も欠勤しました。店長はきっと怒っているに違いないと思いました。でも、当時は別のアルバイトを探すのも簡単ではなかったので、やむを得ずそのコンビニに行ってみました。私の予想とは反して、店長はちっとも私を責めたりしませんでした。私が無事に帰ってきたのを見て、『まだここで働きたいかい』と優しく私に尋ねました」

ちょうどその頃、馬さんはボランティアが募集されていることを聞いた。「日本で何年も生活しているのに何もせず黙って見ているわけにはいきません。できる限りのことをしたいと強く思いました」

馬さんは、クラスメートと共に被害がより深刻だった石巻市に行って、ゴミや瓦礫の処理などをした。「現場で、世界各地から集まってきたボランティアたちに会いました。日本人であれ、外国人であれ、すべてのボランティアが平等に各作業グループに割り当てられて、みんなで力を合わせて作業に臨みました」

当時、仙台にいる中国人留学生の大半が、このようなボランティア活動に参加した。

 

   <<   1   2   3   4   5   6   7   >>  

人民中国インタ-ネット版に掲載された記事・写真の無断転載を禁じます。
本社:中国北京西城区百万荘大街24号  TEL: (010) 8837-3057(日本語) 6831-3990(中国語) FAX: (010)6831-3850