現在位置: 中日交流
青年企業家たちが訪日
企業文化や管理法を学ぶ

 

文・写真=孫雅甜

 

 

代表団団長を務める中華全国青年連合会の李青副秘書長

 

 

クールジャパンを直接体験

 

7月13日、北京の日本大使館で、「JENESYS2.0 2015年度中国青年代表団」の走行会が行われた。河北省、河南省、福建省など全国各地の青年企業家、労働組合などの第一線で働く若者、大学生などからなる訪日団59人が、7月14日から21日までの日程で日本を訪問する。

代表団一行は、日本滞在中に東京都、神奈川県、香川県を訪問し、企業の視察や歴史・文化施設の訪問、日本文化体験などを通じ、「クールジャパン」に直接触れ、地方の魅力を体験することになっている。

走行会では、日本大使館公報文化センターの山本恭司公使が「短い滞在期間だが、しっかりと日本を観察し、自分が体験したリアルな日本を家族と友達に伝えてほしい」との期待を述べた。団長を務める中華全国青年連合会の李青副秘書長は「両国の青年が持つお互いの国への認識、中日関係への認識は、両国関係の発展に大きな影響を与えるもの」と青少年交流の意義を強調した。

 

青少年交流事業で多数訪日

 

 

「自分が体験したリアルな日本を家族と友達に伝えてほしい」との期待を述べている山本恭司公使

 

 

JENESYS2.0は安部首相の提唱により、2007年から実施した「21世紀東アジア青少年大交流計画(JENESYS)」の後継プログラムとして行われている。2013年から3万人規模でアジア大洋州諸国及び地域との間で青少年交流事業を展開しようというもので、クールジャパンを含めた日本の魅力を伝え、相互理解を増進させることを目的としている。日本側の実施者は公益財団法人日中友好会館、中国側は外交部、教育部、国務院新聞弁公室、中国日本友好協会、中華全国青年連合会など。

2015年1月1日から7月13日まで、中国からすでに13の訪日団に参加した999人の青少年たちがJENESYS2.0事業を通じて日本を訪問している。2015年度は30の訪日団、3344人の参加者が見込まれている。事業開始の2013年から2015年7月13日現在まででは、合計49の訪日団で3183人の中国青少年が訪日している。

 

日本の企業を学びたい

 

 

会場にいる代表団のメンバーたち

 

今回とりわけ脚光を浴びているのは、中国経済界を代表する不動産、鉱業、広告など幅広い分野から集まった若い企業家たちだ。機械製造やクリエイティブ分野の開発を手がける済誠文化伝媒有限公司(福建省泉州市)の許嘉渠総経理は「日本の先端科学技術、商品の企画と企業文化の建設をしっかり見たい」と初めての日本訪問に大きな期待を持っている。許さんの会社は日本のコニカミノルタと協力してテキスタイルプリンターの製造をしている。日本に行ったことはないが、日常から日本のパートナーとの接触が多く、すでに日本企業に対するイメージも持っているようだ。「日本の機械は先端技術を多く取り入れていて、省エネや人件費の節約などに非常に役立つ。そして日本企業の管理法も非常に先進的で、中国企業として学ぶべきところがたくさんある」。

なぜ日本に行きたいのか質問すると、「福建省の企業は台湾を学び、台湾の企業は日本を学んでいる――こうのような背景の下、直接日本に行って自分の目で勉強したほうがもっと効果的ではないかなと思うから」との回答。そして、許さんが一番興味のある部分は「なぜ日本の商品は消費者の心をつかめるのか」だ。「日本の企業の多くは、普通の商品に独特な手法で文化的内包を付与している。マーケティング・リサーチからデザインやブランド戦略、そして販促まで、非常に柔軟で巧みにやっている。漫画やアニメ、ファッション、そして車、あらゆる分野の商品の広告・PR方法は中国と大きく違っている。そこが一番見たいのです」と、日本を手本に学びたいことがさまざまあるようだ。

 

 

人民中国インターネット版 2015年7月14日

 

 

 

 

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