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18人の若手中国研究者が狭き門を突破

 

「明るい日本、明るい世界のためにみなさんが活躍することを心より祈る」と語る笹川陽平・日本財団会長

公益財団法人日本科学協会と笹川スポーツ財団の共催による、2016度笹川科学研究助成および笹川スポーツ研究助成「研究奨励の会」が4月22日に東京で行われ、笹川陽平日本財団会長、大島美恵子日本科学協会会長、小野清子笹川スポーツ財団理事長と助成獲得者が出席した。

 

大島美恵子・日本科学協会会長は、生化学者として40年の研さんを積んだ自らの経験をもとに、科学者としての心構えを語った

 

笹川科学研究助成は、人文・社会科学と医学を除く自然科学分野の若手研究者育成を目的として1988年に創設され、これまでの助成実績は8647件にのぼるが、採択率は例年20%前後の激戦となる。笹川スポーツ研究助成は2011年の創設、スポーツ振興・政策の形成に寄与する人文・社会科学領域の研究を支援するための助成金制度である。今年度は科学・スポ―ツ合わせて361件が採択されたが、324件の科学助成金獲得者のうち18名は中国人留学生である。帝京大学で核DNAと乾癬の関係を研究中の駱予倩さん(南京市出身)は、アニメ好きが高じて日本語検定1級を取り、留学先にも迷わず日本を選んだ。今回の助成金は、今後の研究の大きな支えになると喜びを隠さない。

 

東京オリンピック・パラリンピックを控えてスポーツの価値や社会的意義の関心が高まる今、受賞者への期待を寄せる小野清子・笹川スポーツ財団理事長

 

大島美恵子氏は「結果主義の現代でも、結果に至るまでの過程に科学の神髄があることを忘れてはならない」とした上で、その成果を社会と共有することの重要性を述べた。また、笹川陽平氏は「社会にいかなる風が吹こうとも、信念と真実を伝える勇気を持ち続けてこそ真の科学者である」と研究者たちにエールを送った。

 

助成金決定通知書を手にほほえむ駱予倩さん。研究にはかなりの費用がかかるため、助成金がもらえることが何よりの喜びと言う

 

 

人民中国インターネット版 2016年5月16日

 

 

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