「今夏は省エネ・環境保護で被災地再建を支援」90.1%

 

北京大学4年生・王冉さんのバックパックはここ1カ月、ますます膨らみ、かつ重くなっている。彼女が水筒、箸、エコ袋を毎日持参しているためだ。「震災後、被災地の電力不足は明らかです。節約できることから節約していくつもりです」と彼女は語る。「中国青年報」が伝えた。

 

中国青年報社はこのほど、新浪網を通じて3108人に対するアンケート調査を実施した。その結果、被災地の再建・復興支援のためにこの夏、省エネルギー・環境保護に努めるとした人は90.1%、一人一人によるエネルギー物資の節約は、被災地への寄付に相当し、再建・復興に果たす作用は非常に大きいと考えている人は65.6%に達した。

 

「普段やり慣れないことなので、はじめは完全に節約することなどできなかったが、可能な限り節約と快適性のバランスポイントを探しあて、ゆっくりでも変えていきたい」首都師範大学の学生・劉一凡さんはこのように語り、これまで「どれだけ心地よく暮らすか」が最優先事項だったが、今年の夏は、エネルギー節約率を最高にしたいと言う。また、「ペットボトルの水はできるだけ買わず、新書も買わずにすませ、エアコンをつけるのは、暑くてどうしても耐えられない時だけにしたい」と決心している。

 

調査結果によると、省エネルギー・環境保護意識を持ち、実行動に移している人は57.1%、省エネルギー・環境保護意識はあるものの、実行動には移していない人は28.8%、省エネルギー・環境保護は意味がないと考え、心地よければ何でもやる人は5.8%、今後の状況次第とする人は8.3%だった。

 

「今夏、省エネルギー・環境保護を行う理由は?」という質問に対する答えは次の通り。

 

▽被災地の再建・復興により多くの物資とエネルギーが必要であり、省エネルギー・環境保護の実行は被災地を支援していることになる=55.2%

 

▽地震被災者が被災地で苦労している。自分だけ不安のない状況で心地よさを享受するのではなく、同じ立場に身を置いて苦楽を共にしたい=28.6%

 

「省エネルギー・排出削減にはきめ細かさが必要だ。ひとりの力はごく僅かなものかもしれないが、国民全体が一丸となって行動しはじめると、その節約のエネルギーは膨大な量になる」を呼びかけて、中国第18回全国省エネルギー宣伝ウィークが6月15日から21日まで催された。今年のテーマは、「法に基づく省エネ、全国民による行動」。

 

今回の調査によると、省エネルギー・環境保護はひとつの社会的責任であり、自らもこれを実行すると答えた人は63.5%、省エネルギー・環境保護と自分自身の健康や生活支出など個人的利益は密接な関係にあると考えている人は50.9%だった。

 

「省エネルギー・環境保護は全国民にとって責任意識となるべきだ。習慣にしてしまえば、突発的な事が起こっても、落ちついた対応ができる。これを国民的行動とすべきだ」と語る湖南のある企業に勤める鄧蓉さんは、社内で省エネルギーを率先して実行している。彼女は「紙は両面とも使い、使い捨て事務用品の使用を避ける」、「コンピュータ不使用時のためにスクリーンセーバ機能を設定し、画面の光度を下げる」、「夏は軽装で出勤し、接客時以外は上着・ネクタイを着用せず、涼しく過ごす」などを同僚に呼び掛けている。

 

「エネルギー節約を通して被災地を支援するために、採り入れるとしたらどんな方法か?」という問いに対する答えは以下の通り。

 

▽できるだけ公共交通機関を利用し、できるだけ頻繁に歩き、自家用車の使用を控える=70.6%

 

▽省エネルギー型製品を購入する=62.4%

 

▽夏場のエアコン使用をできるだけ避け、扇風機で温度を下げる=51.2%

 

▽ペットボトルの水を飲まない=43.6%

 

▽7階建て以下のビルではエレベータに乗らない=42.3%

 

「人民網日本語版」 2008年6月23日

 

 

 
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