北京 バリアフリー化が進む……

 

2004年9月に設立された「北京市障害者スポーツ訓練・職業技能訓練センター」では、毎年、30000人以上の障害者がスポーツ訓練や職業訓練を受けている。身障者連合会の統計によると、ここ数年、毎年200万人以上の障害者が各種スポーツ大会に参加している。また、スポーツ訓練センターも年々増えていて、国家級をはじめ、中国全土に省級のスポーツ訓練センターが18カ所設立された。

 

パラリンピックの開催は中国国内と国際社会から広く支持を集め、北京のバリアフリー化を促進している。2007年には、130の道路、1180の交差点、460の銀行、20の郵便局、50の大学、109の学校がバリアフリー化された。

 

北京オリンピック組織委員会執行副主席でもある身障者連合会の湯小泉・副主席は、「北京空港もバリアフリー化の最中です。パラリンピックの選手たちを北京に迎え入れるころには、大きく改善されていることでしょう」と話す。

 

このほか、重点ホテルや地下鉄などの交通機関、万里の長城や故宮などの観光地でもバリアフリー化が進んでいる。湯副主席によると、中国のバリアフリー化は着手が遅かったため、すべての場所をすぐに国際レベルにまで高めるのは難しい。しかし、パラリンピックの準備を通して、できるだけはやく北京を国家基準に合わせたいとしている。「パラリンピックが開催されるときには、バリアフリーのノンステップバスや地下鉄、都市鉄道などを使って、障害を持つ観客を会場に運ぶことができるようになります。また、障害者たちが買い物に出かけたり、レストランへ食事に行ったり、ホテルに泊まったり、公園や観光地へ遊びに行くのも便利になることでしょう」

 

北京パラリンピックでは30000人のボランティアが必要だとされている。オリンピック、パラリンピックのボランティアの登録はすでに73万人を超え、そのうち80%以上の人が両方の大会でのボランティアを希望している。ボランティアの研修も始まった。選手たちのためにすばらしいサービスを提供してくれることだろう。

 

9月6日から始まる北京パラリンピックでは、150の国から4000人の選手と500人のコーチ、そして多くのメディア関係者を迎える。北京のバリアフリーの実力が試されるよい機会だ。湯副主席は、北京はすでに準備が整っていると自信をのぞかせる。  (王 浩=文・写真)

 

人民中国インターネット版 2008年2月27日

 

 

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